2016 Fiscal Year Research-status Report
2型糖尿病と運動機能障害を併せもつロコモ予備軍患者への運動支援モデルの検討
Project/Area Number |
15K15834
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Research Institution | University of Nagasaki |
Principal Investigator |
吉田 恵理子 長崎県立大学, 看護栄養学部, 准教授 (00284638)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福田 理香 活水女子大学, 健康生活学部, 教授 (30312838)
永峯 卓哉 長崎県立大学, 看護栄養学部, 准教授 (70326487)
阿南 祐也 活水女子大学, 健康生活学部, 講師 (20630693)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 2型糖尿病 / 運動機能障害 / ロコモティブシンドローム予備軍 / 運動支援モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、2型糖尿病患者を対象に、ロコモティブシンドロームの実態と身体機能との関連を知ることである。 糖尿病外来通院中の患者で同意が得られたものを対象に、ロコモ判定として、ロコモ25調査票、立ち上がりテスト、2ステップテスト、身体機能として、内転外転筋力、足指柔軟性、足指筋力、握力、体重、体脂肪を調査した。 結果、69人からデータを得た(男性26人、女性43人、平均年齢62歳)。ロコモ判定では、ロコモ対象外27人(39.1%)、ロコモ度1が29人(42.0%)、ロコモ度2が13人(18.8%)であった。定期的な運動習慣とロコモ度判定には有意差があった。またロコモ対象者は、痛みがありその痛みにより生活に支障がある人が有意に多かった。 身体機能では、すべての項目において、ロコモ度判定分布に有意差があった。それぞれロコモ対象外/ロコモ度1/ロコモ度2の順に記載すると、内転筋力は、22.7㎏/19.2㎏/18.1㎏。外転筋力は、26.8㎏/20.7㎏/20.5㎏。足裏柔軟性は、右足が2.7cm/2.4cm/1.9cm、左足が2.6cm/2.3cm/2.0cm。足関節屈曲角度は、右足66.4度/66.4度/72.2度、左足が69.9度/72.8度/75.8度。足指筋力は、右足が18.4㎏/14.0㎏/10.1㎏で、左足が18.8㎏/12.1㎏/10.4㎏。握力は、右手が29.6㎏/23.7㎏/21.5㎏、左手が29.0㎏/23.9㎏/20.7㎏。体脂肪率は、26.5%/25.4%/32.6%。BMIは、23.6/22.7/27.9であった。 糖尿病治療中の患者は、6割がロコモティブシンドローム対象者であった。ロコモ対象者は、ロコモ対象外に比較し、肥満体型であり、身体機能が低下していた。身体の痛みで運動ができないことが、身体機能の低下につながっていると推察される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究協力病院の調査可能日と研究者の日程が合わず、十分な調査日程が確保できなかった。理由としては、ロコモ予備軍と考えられる対象が多く、安全性を確保するため、計画段階よりも調査者が複数必要となり、複数の研究者の日程を合わせることが困難であったことが挙げられる。 対象者の確保のため、外来日が異なるC病院に新たに依頼し研究を実施した。C病院との調整、倫理委員会への新たな申請に時間を要したため進捗が遅れている。さらに、外来待ち時間での調査が担当医の意向で実施できず、昨年までの方法を変更し、外来終了後に調査せざるを得なかった。その結果、外来後の調査協力に対し、時間が取れないとの理由で対象者の確保が難しく、1日の調査で得られる人数が1人から3人であったことも研究が遅延している理由である。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、遅れている部分の研究の推進のため、調査、データ入力などについて研究補助者を雇用し複数の調査者を確保し安全に留意しながら研究を推進していく。 また、昨年度の学会発表時の意見も踏まえ、これまでの調査対象者の2型糖尿病患者のコントロール群として、対象と同年代の成人後期(向老期)、老年期の対象を加え、ロコモ度テスト、身体機能、自己効力感の調査を実施する。さらに、活動能力および活動状況についても調査を行い、分析を進める。 分析結果をもとに、ロコモ予備軍と考えられる2型糖尿病患者への運動療法についての問題点と方策を整理し、運動支援モデルについて検討する。
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Causes of Carryover |
2型糖尿病とロコモティブシンドロームを併せ持つ患者の活動量調査が未実施であり、予定していた活動量測定のための機材が未購入であった。 また、調査の進捗が遅れたために、対象への謝礼、調査のための交通費、研究補助者の雇用など、次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
活動量調査に必要な機材の購入、調査が遂行できるように研究補助者の雇用を行う。 また、これまでの調査結果の学会報告を行うための旅費、英文抄録作成に伴うネイティブチェックのための費用として使用する。さらに、運動支援モデル検討のためにの専門家への謝礼として使用する。
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Research Products
(2 results)