2017 Fiscal Year Annual Research Report
Screening for sarcopenia and determining factors affecting physical activity levels in patients undergoing chemotherapy for lung cancer
Project/Area Number |
15K15843
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Research Institution | National Center for Global Health and Medicine |
Principal Investigator |
外崎 明子 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, 国立看護大学校, 成人看護学教授 (20317621)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 癌化学療法 / サルコペニア / 身体組成 / 身体不活動 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究最終年度の本年度は、第1にこれまでのデータ分析と学会誌への投稿準備、第2に超音波診断装置(エコー機)を活用した癌化学療法を受ける患者のサルコペニア評価を行うため、健康(学生)被験者を対象として、エコー機による正確・安全な下肢筋肉厚測定の技術習得を重ね、今後の研究課題と方法について検討した。 本研究は研究期間全体において、肺癌化学療法を受ける患者の身体活動量、身体組成(筋肉量と体脂肪量)、筋力を測定し、サルコペニアを判別し、測定項目が身体活動量へ与える影響について検討した。対象は肺がん化学療法中患者32名で、活動強度別活動量(Metabolic equivalents)を抗がん剤投与日より次の投与までの期間、毎日計測し、上腕周囲径と皮下脂肪厚より算出した上腕筋断面積(筋肉量)と体脂肪率、握力を測定した。上腕筋断面積と握力に基づきサルコペニアの有無を判別し、サルコペニア群(SA)と非サルコペニア群(NS)間の身体活動量を比較し、重回帰分析により身体活動量への影響を検討した。対象者の平均歩数は3,000歩程度と少なく、1.5METs未満の低強度活動時間が1日の起居時間の7割を占めた。またSA群は13名(40.6%)で、平均歩数はSA群とNS群で有意差が認められた。全対象で平均歩数を従属変数とし、その他測定項目を独立変数として重回帰分析を実施した結果、握力が強く、体脂肪率が少ないと平均歩数が多いことが示された。また慢性閉塞性肺疾患(COPD)などを併存症とする者では、筋肉量が少なく体脂肪率が増加し、化学療法によりサルコペニアに移行しやすい状況であることが示唆され、サルコペニア予備軍の選別、早期対処のための運動・栄養の両軸支援という課題が明らかとなった。さらに身体組成評価におけるエコー機の妥当性、簡便性も確認された。
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