2017 Fiscal Year Research-status Report
アトピー性皮膚炎患児と家族に対する看護師PAEの教育効果の評価指標の検討
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15K15850
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
杉浦 太一 岐阜大学, 医学部, 教授 (20273203)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 知子 中部大学, 生命健康科学部, 教授 (80351154)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 小児アレルギーエデュケーター / PAE / アトピー性皮膚炎 / 患者教育 / 小児 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度までに行った文献検討とPAE(小児アレルギーエデュケーター)4名へのフォーカスグループインタビュー及びインタビュー内容の質的分析によって、<皮膚所見>、<行動側面(アドヒアランス)>、<QOL(親、子)>、<セルフケアに対する親の満足・自信>、<親の皮膚状態の判断能力>の評価指標が明らかになった。 平成29年度は、「アトピー性皮膚炎患児と家族への治療・教育効果の評価指標」の精度を高め、実際にどのように評価しているのかを明らかにする目的で、小児アレルギーの診療を行う4施設(専門施設:2施設、クリニック:2施設)の医師4名とPAE4名の計8名に、平成28年度の研究で示された評価指標を基にした半構成的面接を実施し、質的に分析した。インタビューは、所属施設の倫理審査委員会の承認を受けた(承認番号:28-163及び29-280)。対象者には、研究の目的と方法、協力の自由意思、不利益からの保護・対応、データ等の厳重な保管と破棄の方法、結果の公表、公表時の匿名性の確保について文書と口頭で説明し、同意書への署名をもって研究協力を得た。 分析の結果、先の研究で明らかになった評価指標、<皮膚所見>、<行動側面(アドヒアランス)>、<QOL(親、子)>はそのまま支持された。また、先の評価指標である<セルフケアに対する親の満足・自信>、<親の皮膚状態の判断能力>については、発達段階によって患児自身の行動等でも評価していたことから、<セルフケアに対する親・患児の満足・自信>、<親・患児の皮膚状態の判断能力>と変更した。評価指標<治療内容の変化>は常に<皮膚所見>と合わせて行うものであった。 <行動側面>と<親・患児の皮膚状態の判断能力>は相互作用していると考えられた。また、<皮膚所見>は客観的評価指標であり、他の主観的評価指標で評価する際の根拠となっていた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
評価指標については、修正等を行い、確度を高めることができたと考えるが、まだ分析を完了できていない部分があり、評価指標を具体的にどのように評価しているのかを明らかにしていく必要性を感じている。分析の遅れは、対象者からの協力を得るための日程調整のために3か月間調査期間を延長したことも影響している。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度には、評価指標に沿った評価の具体例から、下位の評価項目を研究分担者と検討を重ねて明らかにしていくことを目標とする。 また、研究成果を学会発表する予定である。
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Causes of Carryover |
研究計画の進捗の遅れに伴い、研究年度を1年延長した。平成30年使用額によって、学会の学術集会で発表するための旅費及び学術集会参加費、物品費として使用する予定である。
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