2016 Fiscal Year Research-status Report
Development of a shamefulness measurement scale and intention presentation device for pelvic examination
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15K15860
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Research Institution | Aichi Prefectural University |
Principal Investigator |
箕浦 哲嗣 愛知県立大学, 看護学部, 教授 (80315910)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 内診 / 内診台 / 羞恥心 |
Outline of Annual Research Achievements |
作成した内診時羞恥心測定尺度および羞恥心発生場面ごとの羞恥についての調査票について、名古屋市内の子宮がん検診の協力医療機関として登録されている医療機関の内、協力の得られた29施設において880部を配付し、郵送法により回収し、有効な回答523部を分析した(有効回答率58.4%)。受診目的を婦人科疾患、妊娠出産および検診に分類して全国平均データを比較したところ、子宮がん検診の協力医療機関を協力施設としたためか、若干検診で訪れた対象者の割合が高かったが、概ね母集団を反映するデータであることが確認出来た。また、年齢分布についても同様であった。 さらに、内診経験の有無、出産経験の有無およびかかりつけ医の有無についても分類して、それぞれの特長について平均値の差の検定や比率の差の検定をおこない分析した。 まず受診目的別では妊娠出産群のみ羞恥心が低く、初めて内診を受けた際の羞恥心と、今現在の羞恥心との比較をでは、内診の回数に関係無く差は認められなかった。つまり羞恥心は年齢や経験にかかわらず、常に恥ずかしさを感じる診察であることが明らかとなった。 現在は、羞恥心を低減させるために実施可能な看護ケアと関連させ、重回帰分析をおこなうことで最も効果的な介入場面を導出する試みをおこなっているところである。結果がまとまり次第、診察場面ごとに注意する点を洗い出し、助産師をはじめとする医療者に対して、受診者の羞恥の特長を提示し、受診者側から自分の意思を簡単に提示できるデバイスの開発に向けてデータをまとめている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度は計画段階に比べ若干遅れていたが、本年度は挽回できたと思われる。自由記載項目に関しては、テキストマイニングをおこなうとしていたが、予測していた以上に無回答が多く、量として収集分析出来た回答数との差が大きいため、今後の展開に苦慮している。 なお、本研究課題に対しては、倫理的、宗教的あるいは社会的に様々な捉え方や考え方、また障壁が存在することが判明したため、あらゆる意見に耳を傾けるよう注意しながら実施している。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの成果について、日本看護科学学会学術集会(仙台)で発表を行う予定である。その後、テキストマイニングの結果を考慮した分析結果について、国内の学会誌に投稿する予定である。 同時に、受診者側が医療者に対して、簡便に積極的に羞恥の度合いや自分の希望を提示できるデバイスを開発する。計画段階ではカード形態のものを考えていたが、スマートフォンを利用するものなど、多様な形態を考えてみる予定である。
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Causes of Carryover |
10,160円の余剰を発生させてしまったが、研究は計画通りに遂行しており、物品単価の割引等により発生したものであるため、次年度に繰り越す。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究最終年度であるため、昨年度余剰の10,160円を本年度予算に組み込み、研究成果発表のための学会参加旅費の一部に充てる。
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