2016 Fiscal Year Research-status Report
訪問看護師への自閉症を有する人の支援に関する多職種型教育プログラムの構築
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15K15886
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
中島 充代 福岡大学, 医学部, 准教授 (60320389)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
倉知 延章 九州産業大学, 国際文化学部, 教授 (10364697)
原田 春美 福岡大学, 医学部, 教授 (70335652)
大重 育美 日本赤十字九州国際看護大学, 看護学部, 教授 (70585736)
中山 政弘 福岡女学院大学, 人間関係学部, 講師 (50576410)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 訪問看護師 / 自閉症スペクトラム / 教育プログラム / ケア内容 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、自閉症スペクトラムを有する人の訪問支援に携わる訪問看護師への多職種型教育プログラムを構築することである。 今年度は、昨年度に引き続き、3年以上の経験をもつ訪問看護師へのインタビュー調査を実施し、9名の内容を質的に分析した。 結果、支援内容として44のサブカテゴリーから12のカテゴリーが抽出された。その内容は、「訪問看護支援の構造化と評価」、「ストレスマネジメント」、「緊急支援」、「自閉スペクトラム症の理解と受容への支援」、「薬物療法への支援」、「対人関係支援」、「地域社会とつながる支援」、「日常生活支援」、「希望と意思決定支援」、「ストレングス支援」、「家族支援」、「多職種との連携」であった。訪問看護師は本人および家族との関係を構築し、地域での生活が維持できるよう直接的、間接的に支援していることがわかった。 現在は、訪問看護師としての経験が1年未満の看護師を新人訪問看護師として、自閉スペクトラム症を有する人への支援内容と困っていることをインタビューしている段階である。その中で、病棟においては複数で援助していたが、訪問看護師として一人で訪問支援をしなければならない責任を感じていること、臨床判断力が求められることが語られた。今後はさらに質的な分析を進めていく。 来年度は、現在実施している新人訪問看護師へのインタビュー調査の継続と全国の訪問看護施設等の質問紙調査を通して、多職種型教育プログラムの構築を目指していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
業務量の増加と倫理申請の手続きの変更に伴い、当該研究に係わる倫理申請が遅れた。加えて、調査対象となる自閉症スペクトラムの訪問看護を3年以上経験している看護師と新人訪問看護師への協力を得るのに時間を要した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、質的研究で得られた支援内容をもとに、その実施頻度と困難感を全国の訪問看護師300名を対象に、質問紙調査を実施する。 新人訪問看護師へのインタビュー調査を質的に分析した結果と量的な研究をもとに、訪問看護師への教育プログラムを構築していくことを考えている。
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Causes of Carryover |
研究が全体的に遅れて、延長を申請した結果、承認を得た。 本来であれば、質問紙調査の郵送費ならびに教育プログラムを実施した際の費用に充てる予定であった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
来年度は、全国150の訪問看護施設への質問紙調査の郵送費と謝金に使用する。 さらに、データの分析時の人件費と教育プログラム実施時の講師の交通費、謝金に費用を当てる予定である。
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Research Products
(1 results)