2017 Fiscal Year Research-status Report
高齢者施設の看護人材確保に向けた新人看護師に対する教育・育成プログラムの開発
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15K15897
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
横山 久美 順天堂大学, 医療看護学部, 講師 (50434436)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 高齢者介護施設 / 看護人材確保 / 新卒看護師採用 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、高齢者介護施設における看護人材の確保と看護の質向上の方略のひとつとして、新卒看護師の導入を検討することである。 平成29年度は、介護老人福祉施設の施設長および看護管理者を対象とした施設看護職員の活動と人材確保の現状、新卒看護師の受け入れに関する意向について質問紙調査を行った。 調査の結果、施設においては看護人材の慢性的な不足や確保の困難さを抱えていたが、特に都市部に比べて地方では看護人材自体が少なく、医療機関や他施設との競合が発生する状況であった。また、施設看護に対して関心が持たれていないなど、看護職者全体の施設看護への認識が十分ではないことが看護職員の確保にも影響していることが挙げられた。 新卒看護師の採用については、将来的な戦力になることや施設看護の専門性を育めることへの期待を持っていたり、介護職との関係性を築きやすいといった理由で採用意向を示していた。一方で、施設看護職員には自律性が求められ、多様な業務を担うことから、看護職員一人ひとりに自律した実践ができる臨床経験が必要であるとともに、施設において経験できる医療的ケアが限られることで新卒看護師の成長につながらないことへの危惧があった。そのため、新卒看護師の採用には至らない状況が伺えた。施設看護職員の確保においては、指導者の指導力や教育できる人的余裕といった教育体制を連携する協力病院等と整備できることが望まれる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成28年度の成果から、研究課題の再考とともに質問紙調査の準備に時間を要し、調査の実施、結果の分析を予定通りに進めることが難しかった。
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Strategy for Future Research Activity |
研究成果をまとめ、学会発表を行うため期間延長を行い、調査協力施設に結果を還元する。
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Causes of Carryover |
研究成果について、演題採択された学会での発表の旅費とする。
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