2017 Fiscal Year Research-status Report
地域在住の認知症者・家族介護者の支援を担う潜在看護職の育成・教育プログラムの開発
Project/Area Number |
15K15900
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
梶井 文子 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (40349171)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 潜在看護職 / 認知症者 / 家族 / 支援方法 / 支援プログラム / 開発 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.目的:潜在看護職が今後、認知症者と家族への支援活動(役割)にあたり、関心・興味、活動する上で必要な学習内容、活動の内容・場(施設や自宅など)、活動条件などを明らかにすることである。2.研究方法1)対象者:某看護系大学ならびに専門学校の同窓会に協力を得、満79歳までの卒業生全数(但し、同窓会で住所等の開示許可している方のみ)の内、現時点(平成29年4月時点)で未就業者とした。2)調査方法:無記名自記式とした。質問紙の返送をもって調査に任意の同意とみなした。 3.結果:質問紙の回答数は1875名であり、未就業者489名(26.1%)であった。1)属性:平均年齢52.6±14.6歳であった。最終学歴は看護学校373名(76.3%)、大学36名(7.4%)の順であった。2)認知症者と家族への支援ニーズ:(1)支援への関心のある者は336名(68.7%)であった。(2)関心のある場合の活動条件:勤務時間44%、看護内容38.4%、給与34.4%の順であった。希望活動頻度は、2-3回/週、2-3回/月が28%で1位であった。看護内容は、地域(在宅)での認知症者・家族への相談が36%、本人の好みの話をする23.3%、施設入所中・通所中の人・家族への相談21.9%の順であった。希望給与は1500-2000円/時給が23.7%で1位であった。(3)教育研修:過去の研修受講の有無では69.9%が未受講であった。今後の研修内容の希望は、コミュニケーションスキル19.4%、認知症の診断と治療18.6%、特有な行動への対応17.4%の順であった。 4.考察:潜在看護職では、認知症者と家族への支援に関心は高いが、過去の研修の受講は少ないため、再度の研修の必要性が高く、活動内容や頻度等を考えると、地域(在宅)や施設での認知症者と家族への相談やコミュニケーションに関する支援の希望が高いため、具体的な地域(在宅)を想定した研修・教育の場での教育プログラムへの検討をする必要性が明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
二次分析結果を整理するのが遅くなった。
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Strategy for Future Research Activity |
結果の公表(論文化)と、潜在看護職のニーズに応じた教育・支援プログラムの作成を目指す。
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Causes of Carryover |
論文作成ならびに報告書作成において予定に遅延があり、その費用として使用することができなかったため、平成30年度においては、学会発表、論文作成、報告書の印刷費用として使用する予定である。
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Research Products
(1 results)