2016 Fiscal Year Research-status Report
地域看護診断能力向上を目指した個人別態度構造分析(PAC分析)の導入
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15K15907
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
北宮 千秋 弘前大学, 保健学研究科, 教授 (10344582)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 看護学 / 地域診断 / 個人別態度構造分析 / 保健師教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、地域看護診断を教育する際に個人別態度構造分析の手法を用い、これまでの教育プログラムの弱点を補完する方法でプログラムを再構築し、その効果を検証することを目的とする。平成28年度のテーマ2は個人別態度構造分析を活用した実習を実践することであった。 テーマ2-1 個人別態度構造分析を臨地実習で実践し、一次資料(自ら必要性を感じ調査・分析した内容)の一部とする。さらに既存資料(二次資料)と関連づけ総合的にアセスメントを行い、保健計画に活かすよう、プログラムを実施した。実習を行う市町村において、地区踏査、地域住民へのインタビューなどのフィールドワークを行った後に、個人別態度構造分析を実習グループ単位で実施した。これにより得られた地域イメージをグループ内で共有して、地域から感覚的に得ていた地域イメージを確認する作業を行った。 テーマ2-2 臨地実習後の学生のアセスメント力の測定:帰結指標を用いて学生のアセスメント力を数値化した。 テーマ2-3 学年進行に伴う新規プログラムの対象者に対して行うテーマ1を実施した。テーマ1は地域看護診断(地域特性アセスメント)への個人別態度構造分析の導入の実践である。実施内容は次の通りである。 テーマ1-1 個人別態度構造分析を導入した地域特性アセスメント演習:学生が今までに一番長い期間住んでいた地域を選び、その地域のイメージを連想する。その連想項目の類似性を距離により測定し、クラスター分析を行う。そのクラスターのまとまりごとに、学生が自らまとまりの意味を説明し解釈を加える。この一連の作業を研究者との対話により実施した。 テーマ1-2 演習前のアセスメント能力の測定
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通りプログラムを遂行している。3年次学生への地域アセスメント演習、4年次学生への臨地実習における個人別態度構造分析の実践を予定通り終えた。また、教育評価測定の為の指標を用いて、学生の自己評価による判定を実施済みである。 年度内に想定していた研究を予定通り進めることができているためおおむね順調とした。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は平成29年度の研究実施計画にそって継続して教育プログラムを実施する。 テーマ1 学年進行に伴い新3年生に個人別態度構造分析の導入を行い、演習を実施する。 テーマ2 臨地実習中の学生に対して、自治体のグループ単位での個人別態度構造分析を行い、地域看護診断への波及効果を検証する。
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Causes of Carryover |
平成27-8年度に購入予定の個人別態度構造分析を行うソフトがWindows10に対応していなかったことから、予定通りの機材の購入ができなかったことによる物品費の減額があった。また、その減額分を次年度に持ち越すことで、テキスト分析を可能とするソフトを購入し、質的な側面からも効果判定を行う計画である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
前述したように、新たな評価を加えるためのソフト購入をすすめる。最終年度となるため、別のソフトでも分析可能であることを確認し、機材とソフトの購入を早めに行い、プログラムの実施体制を整える予定である。また、分析をすすめるために、人件費に予算を振り分ける予定である。
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Research Products
(1 results)