2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of social capital models in marginal villages
Project/Area Number |
15K15911
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
梶田 悦子 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 教授 (50135373)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 限界集落 / ソーシャルキャピタル / 看護モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、限界集落に暮らす高齢者に対して、その健康生活を支える集落支援員、JA生活指導員や行政機関職員、地域看護職らが協働して地域全体で支え合う力を、ソーシャルキャピタルの視点から明らかにするというものである。初年度には限界集落の高齢者と集落支援者、JA厚生連、JA生活指導員等と意見交換を行い、集落の生活問題とソーシャルキャピタル醸成に関連する因子を整理した。2年次は、住民基本台帳で確認できた限界集落在住者60才以上、かつ入院中や認知症などで回答が困難と思われる者を除いた82人及び調査地区の高齢者を支援する者23人を対象に、ソーシャルキャピタル構成因子について質問紙郵送調査または訪問面接調査を行った。内容は、ソーシャルサポートネットワーク、規範、信頼感、地域への愛着等である。回収数(率)は、60才以上の地区住民78人(95.1%)、支援者23人(100.0%)であった。その結果、ソーシャルサポートネットワークが大きい、健康状態が良いと感じている、規範活性化要因が高い、地区に愛着を感じる、高齢者支援力が高い者で、地域の信頼感が高い結果が示された。ソーシャルサポートネットワークの大きさは、規範が高いことや地区に愛着を感じることや高齢者支援力の高さと関連していた。また、社会活動に参加者は規範活性化要因が高く、ソーシャルキャピタルの要素の高さは、地域の活動と関連していることも確認された。最終年度は導き出されたソーシャルキャピタル醸成因子を軸に、集落支援者、JA福井市、JA県厚生連と協働して限界集落の公衆衛生看護モデルを作成し、その妥当性を検討した。
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