2015 Fiscal Year Research-status Report
山間へき地における介護予防のための市町村保健師活動のモデル構築
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15K15916
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Research Institution | Gunma Prefectural College of Health Sciences |
Principal Investigator |
塩ノ谷 朱美 群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 講師 (70554400)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 山間へき地 / 介護予防 / 市町村保健師 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は山間へき地における介護予防のための市町村保健師活動の内容とその特徴から、山間へき地における介護予防のための保健師活動のモデルを構築することを目的としている。 本年度は、モデル構築に有用な質問紙作成のためのインタビュー調査及び質問紙の作成に向けて、第1の準備として、文献検討を実施した。介護予防に関する文献では、「介護予防システムを推進する保健師の活動の指標」に関する研究(吉田他:2010、2011)など、介護予防のための保健師活動に関する研究は多々されているが、山間へき地に焦点を当てているものは、少ない。また、過疎地域等での課題として、精神障害者や発達障害者、子育て支援等の研究は散見されるものの、介護予防に関する研究は少ない。また、介護予防に関する内容についても、閉じこもりなどに焦点を当てているものが多く、介護予防の活動全体に焦点を当てているものはほとんど無いことが明らかになった。このことから、本研究を実施する意義を改めて確認することができた。 モデル構築に有用な質問紙作成のためのインタビュー調査を実施するため、第2の準備として、連携研究者と会議を開催し、インタビュー調査に向けたインタビューガイドを作成した。先行研究である「集落が散在した山間へき地における介護予防のための市町村保健師の活動」(塩ノ谷他:2010)を参考に「住民の介護予防を目的に当該住民に働きかける活動」と「住民が介護予防に取り組むための条件づくりにかかわる活動」の2つの項目を柱としてインタビューガイドを作成した。現在、倫理申請に向けて、研究計画書を作成中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究の初年度の計画では、研究の第一段階として、インタビュー調査及び質問紙の作成を実施する予定であったが、文献検討、インタビューガイド及び研究計画書の作成のみの実施であった。 文献検討の結果、山間へき地における介護予防のための市町村保健師の活動に関する研究が少なく、研究を実施する意義については確認できた。しかし、文献数が少ない事から、インタビュー調査を実施するにあたり、内容につて精選するための資料が少なく、検討に時間がかかってしまい、研究が遅延する要因となった。連携研究者と協議を重ね、調査内容が概ね決定したため、次年度に速やかに研究を進めていきたい。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、昨年度実施予定であった、モデル構築に有用な質問紙作成のためインタビュー調査及び質問紙の作成を実施する。内容については、モデル構築に有用な質問紙作成のために山間へき地の市町村の保健師を対象にインタビュー調査を実施する。その後、全国調査にむけ、インタビュー調査の結果を基に介護予防のための市町村保健師活動の内容と特徴について、リッカート法の質問紙を作成する。ここまでを12月までに実施し、平成29年3月には全国調査を実施する。
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Causes of Carryover |
今年度実施予定であったインタビュー調査を実施することができず、旅費及び研究対象者に対する謝金等を使用しなかったため、少ない所用額となった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度については、今年度予定していたインタビュー調査を実施する予定であり、現在準備していることから確実に執行できると考えている。
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