2017 Fiscal Year Research-status Report
ピアエデュケーションを用いた放射線リスクコミュニケーションプログラムの開発と評価
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15K15925
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Research Institution | Nihon institute of Medical Science |
Principal Investigator |
山岸 貴子 日本医療科学大学, 保健医療学部, 講師 (60520773)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂本 重己 群馬パース大学, 保健科学部, 教授 (40626842)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | リスクコミュニケーション / ヘルスリテラシー / 放射線 |
Outline of Annual Research Achievements |
大学生へのインタビュー、質問紙による定量調査の結果、教育内容と評価の大幅な変更が必要であることが見いだされたため、引き続き教育プログラムの変更、評価の方法に関する検討を行った。 今年度は、特に、プログラムの中で基本的な放射線の知識に関する部分の検討を行った。まず、教育を担当する側の学生には、放射線についての教育を行い、学生達自身がその知識を用いて教育媒体を作成した。媒体の内容や知識の確認を行ったうえで、オープンキャンパスを利用し、大学生から高校生へのピアエデュケーションという方法で実施した。研究者の異動があり、教育を実施できる機会が限られていたためである。教育する側の大学生は放射線学科であるが、1年生であり、放射線の基本的な知識も十分ではない状況であったが、実施後のアンケートでは、教育を行うために十分な理解が得られたと回答している。また、教育を受けた高校生については、「わかりやすい」「理解できた」という回答であったが、直後の評価しか行うことができないという状況であった。 その後、ピアコミュニケーションでの放射線に関する知識に加え、簡単な実験やヘルスリテラシーに関するグループワークの追加について検討中である。実験については、霧箱を使い、放射線を可視化するというもの、ヘルスリテラシーについては、新聞記事等の比較などを予定している。これらについては、ピアエデュケーションになるように、大学生の役割をどのようにするのかを検討している。 教育効果に関する評価方法についても、ヘルスリテラシーに関する前後評価を追加するため継続して検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
大学生へのインタビュー、質問紙による定量調査の結果、教育内容と評価の大幅な変更が必要であり、プログラム内容と評価方法の再検討を行っていることと、研究者が異動したため、フィールドの調整に時間がかかってしまったため進捗が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
放射線に関する教育プログラムの内容に追加する簡単な実験とヘルスリテラシーに関する内容、評価方法を決定する。そして、少人数のグループでピアエデュケーションの教育する側の大学生の教育を実施した後、まずはオープンキャンパスを利用して高校生、次いで大学生へのプログラムを順次行い、評価する予定である。
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Causes of Carryover |
プログラムの実施、教材の作成や、成果発表のための学会参加費などを行えなかったため、次年度の使用額となった。今年度は、プログラム実施のための会場費や、プログラム参加の学生への謝礼、教育媒体に必要な文房具、教材作成費(印刷費)、学会参加のための費用として使用する予定である。
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