2017 Fiscal Year Annual Research Report
A study on exploratory identification of responsive subgroups in complex survival event data
Project/Area Number |
15K15950
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
林 賢一 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 講師 (70617274)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | C-index / IDI / NRI / power-IDI / DIDI / ROC解析 / AUC / クラスタワイズ回帰モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,複雑な生命事象とバイオマーカー(または関連する因子)の関係を正しく評価し,特異な部分集団を精確に同定する方法論を構築することである.最終年度である今年度は,特異な部分集団を精確に同定する方法論について,クラスタワイズ回帰モデルの擬似線形関数によるアプローチを試みた.クラスタワイズ回帰モデルは,観測個体の背後に複数の潜在クラスタを想定し,それぞれのクラスタに異なる回帰関数を当てはめる方法である.擬似線形関数は,Kolmogorov-Nagumo平均ともよばれる,狭義単調増加関数とその逆関数を用いて定義される関数である. 提案したモデルでは,個体のクラスタ所属確率がRose(1990)と同様の形で与えられ,パラメータを調整することによりハードクラスタリングモデルも含まれる.その結果,DeSarbo and Cron (1988)など,多くの既存モデルが包摂されている.本モデルに対し,各クラスタにおける回帰関数のパラメータとクラスタ中心を逐次推定する方法と同時推定する方法を提案・比較した.また数値実験の結果,提案モデルが混合エキスパートモデルなど既存の線形モデルよりも高い予測力を与えることを示した.本モデルに関する研究は,論文投稿準備中である.また,本モデルの推定法を一般化推定方程式の文脈で拡張するなどし,より現実的かつ複雑な状況についても対応できるよう理論的枠組みを広げていく予定である. また,バイオマーカーの性能を正しく評価する指標として提案したpower-IDIについて,これをパラメータについて積分した量を新たな指標DIDIとして提案した.これにより,パラメータの値をあらかじめ設定する必要がなくなり,より客観的な評価ができるようになった.この結果については論文を投稿中である.
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Research Products
(10 results)