2016 Fiscal Year Research-status Report
概念モデルとアシュアランスケースによる国際規格認証ドキュメント生成に関する研究
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15K15971
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
松野 裕 日本大学, 理工学部, 准教授 (70534220)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | アシュアランスケース / 国際規格認証 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、国際規格への対応をとるため、主にアシュアランスケースの国際規格であるOMG SACM2.0(Structured Assurance Case)への、適合のための実装を行っている最中である。SACM1.0から2.0への改訂で、いくつかの技術的な課題があった。SACM 1.0であったエレメントがSACM 2.0では別の名前になっていたり、そもそもまだSACM2.0へ準拠したツールおよび変換例が公になっていないことから、推測の域をでない不明確な部分が多かった。それらの課題は、初期的な検討を終えたところである。現在、研究代表者が開発しているD-Case Editor上で初期検討の結果を実装する予定である。未だ不明な点はSACM策定者に質問するなど、行う予定である。 国際規格への適合を行うためのアシュアランスケースの自動生成は、まだ初期考察の段階にある。ISO26262などの国際規格からいくつかメタモデルを作成し、より考察を行う。自動生成を行うためには、メタモデルとアシュアランスケースの対応をパターン化する必要がある。既存のアシュアランスケースパターンを参考に、検討していく。 メタモデルの考察においては、国際規格のメタモデル化について、国際規格の適合に関して知見のある専門家らと検討を行う。ツールへの適用はD-Case Editor上で行う。 今後、アルゴリズムを検討し、実装する予定である。合わせて、松野研究室のウエブページでの研究成果公開などを行っていく。ウエブページで公開する内容は、ツール一式、およびISO26262の検討したメタモデルを予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
SACM2.0への準拠は行ったが、研究目的であるアシュアランスケースの自動生成アルゴリズムの構築までは達成していない。また国際規格の内容をモデル化する作業がやや遅れている。国際規格は多くの曖昧(意味が複数に取れる)な記述があり、モデル化が遅れている。対象とする国際規格をより絞り込み、基本となるメタモデルの構築を行う。例えば、基本となるメタモデルとして、システムの構成、機能、プロセス、派生開発による分割などを定義し、それらに合わせアルゴリズムを検討していく。今後モデル化と実装の検討を合わせ検討し、研究を進めていきたい。
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Strategy for Future Research Activity |
メタモデルとアシュアランスケースの対応を形式化し、アルゴリズムの設計を行う。メタモデルはまずISO26262のトップレベルの部分の設計を行う。設計したアルゴリズムをD-Case Editorツール上で実装し、専門家の意見を交えながら評価を行う。アシュアランスケースの国際規格として、OMG SACM2.0, ISO16528などがあり、それらの策定者である研究者などの意見も伺う。ツールは研究室のウエブページで公開する。有用性の評価は、現在共同研究を行っている、自動車企業の方などにお願いをする予定である。論文発表としては国際会議ISSRE, SAFECOMP, DSNなど、安全性、ディペンダビリティに関連する国際会議に投稿する予定である。
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Causes of Carryover |
2015年度より本科研研究を開始したが、2015年より電通大から日本大に異動したため、研究室の開設に多くの時間を要し、研究計画に遅延が生じたため
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
ツール開発及び研究成果発表のために予算を用いる。
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Research Products
(3 results)