2016 Fiscal Year Research-status Report
WSNにおける映像センシングでの被覆阻害問題への対策
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15K15986
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
勝間 亮 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (80611409)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 位置推定 / RSSI / マルチメディアセンサネットワーク |
Outline of Annual Research Achievements |
マルチメディアセンサネットワークは害獣検知などへの応用が期待されているが,撮影できている範囲を特定するためにはカメラの位置と向きを正確に把握できてなければいけない.現状,GPSやRSSIを用いた位置推定は誤差が大きいため,監視したい領域をくまなく撮影できているかどうかは,位置推定の誤差度合によって大きく左右されてしまう.誤差が大きい場合,結局はカメラで撮影された映像を人間が見て判断するしかなくなり,労力が大きい.自動的に取得された各センサの位置情報から監視している領域をできるだけ正確に求めるためには,位置推定の誤差を軽減するための方式が必要となる. 本研究では今年度の成果として,各センサノードがカメラをもつマルチメディアセンサネットワークにおいて,カメラを利用して他のセンサの発する光を捉えることで,そのセンサがどの方角に位置するかを特定し,位置推定の精度向上に利用する方式を提案した.また,その方式を評価するための実機実験を行い,RSSIを用いた位置推定の精度を高められることを確認した. 現段階では,本研究は陸上のノードの位置推定を対象としているが,GPSが使用できない海中のノードの位置推定においては,カメラや指向性エコーなどによって他のノードの存在する方角を特定するメカニズムはより重要になってくることが予想される. 今年度の研究成果をまとめ,情報処理学会DPS研究会が主催するDPSWS2016,IEEE CCWC2017において発表を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
RSSIとカメラを併用した位置推定方式の提案,および模擬的なセンサノードを製作して実機実験を行うことができた. また,情報処理学会DPSWS2016やIEEE CCWC2017で発表し,今後の研究の方向性も明らかとなった.
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Strategy for Future Research Activity |
現状ではRSSIを利用した方式の精度向上のみ行っているが,今後はGPSの精度向上のためにカメラ情報を利用する方式を提案していく.その際には,GPSの位置ずれの特性を調べることが必要である.また,カメラは常に水平に置かれているとは限らないため,加速度センサによって重力の方向を検出し,傾きを自動的に計算し,光源の方角をより正確に推定する機構を導入することが,実用に向けた課題となる.
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