2017 Fiscal Year Research-status Report
無線ネットワークシステムの可視化による直感的機器管理制御フレームワークの構築
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15K15987
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
鈴木 秀和 名城大学, 理工学部, 准教授 (50583803)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 家電制御 / AR / 無線ネットワーク / 可視化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的である「AR技術による無線通信機器の接続状態などの可視化システムの開発」および「可視化システムと通信プロトコルを連携する直感的機器管理制御フレームワークの開発」について,下記の内容を実施した. (1)Google社が提供するARプラットフォームTangoを用いた無線通信機器の可視化 無線通信機器が設置された室内をTango対応スマートフォンで撮影し,空間および無線通信機器のエッジなどの特徴点や形状を抽出し,学習した領域から無線通信機器の表示位置をタップしてARオブジェクトの表示位置を設定する.その後,家電制御プロトコルを用いて無線通信機器の情報を入手し,ARオブジェクトと関連付ける.以上の機能のプロトタイプを実装し,動作検証した結果,ECHONET Lite対応のエアコンに対してマーカを用いることなくARオブジェクトを表示でき,無線通信機器の可視化を実現した. (2)直感的機器管理制御フレームワークiHACの開発 iHAC(intuitive Home Appliance Control)に家電機器以外の無線センサノード等の情報を管理するために,従来のiPad用アプリではなく,Linuxで動作するiHAC Hubと呼ぶ装置を開発した.屋内外に設置した無線センサノードが計測した温度などの環境情報をクラウドに収集し,MQTT(MQ Telemetry Transport)を用いてリアルタイムに取得できるようにした.また,iHACの機能をLinuxで動作させるために,フレームワーク部をC言語で再設計し,マルチプラットフォームで動作するように実装を継続している.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の研究計画では平成29年度にiPadを用いて屋外の無線センサネットワークの可視化を検証する予定であったが,可視化に関わる実装がiPadで利用できるAR SDKでは不十分であることが判明したため,Androidで動作するように仕様を変更した.これに伴い,開発スケジュールが大幅に延びてしまったこと,また機器管理制御フレームワークと可視化システムの結合が未完了であることから,無線リンクの可視化には至っていない. AR機能に関わる部分の開発は遅れているが,無線センサノードの情報を取得する機能は完成するなど,機器管理制御フレームワークの進捗は順調である.機器管理制御フレームワークのマルチプラットフォーム化が完了すればAndroid端末でも稼働させることができるため,可視化システムと結合することが可能になり,可視化の動作検証および評価実験を実施することができると考えている.
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Strategy for Future Research Activity |
現在開発中の可視化システムと機器管理制御フレームワークの開発を継続し,結合する.なお,平成29年度に採用したGoogle社のARプラットフォームTangoが,AR Coreと呼ぶ別のプロジェクトに移行したため,一部の開発を見直す必要が生じた.これについては現在内容を確認中であり,平成30年度はAR Coreを用いて同等の機能を実装する計画である. 動作検証及び評価実験を実施できる最低限の機能を実装した後,速やかに評価を行う予定である.また,これまでと同様に研究成果の発表を積極的に実施する.
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