2016 Fiscal Year Research-status Report
ユーザの意図を反映した高品質メッシュの作成方法に関する研究
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15K15999
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Research Institution | National Institute of Informatics |
Principal Investigator |
高山 健志 国立情報学研究所, 大学共同利用機関等の部局等, 特任助教 (80614370)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | メッシュ生成 / ユーザインタフェース / コンピュータグラフィクス / CAD / 有限要素法 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は、六面体ボリュームメッシュに焦点を絞って研究を行った。ボリュームメッシュにおいて全ての要素が六面体になることを保証することは、サーフェスメッシュにおいて全ての要素が四角形になることを保証するのに比べて、比較にならないほど難しい。この問題に取り組むために、本研究ではメッシュの双対構造に着目する。六面体メッシュの双対グラフは、入力3D形状を横切るサーフェス(シート)の集まりと見なすことができるので、それらのシートをユーザに直接モデリングさせ、その双対を取ることで六面体メッシュを得る、というのが基本的な考え方である。これは概念的にはCampenとKobbeltが四角形サーフェスメッシュに関して提案した考え方をボリュームに拡張したものに相当するが、ボリュームの場合に特有の困難が多々あり、試行錯誤に予想以上の時間がかかっている。具体的には、入力3D形状に沿って滑らかに分布するFrame Fieldと呼ばれる一種のベクトル場に対して、それに最も良くフィットするシート形状を最適化によって求めるというアイディアを試したが、問題が複雑過ぎてうまく解けないという結論に至った。またこのベクトル場の特異グラフという構造を元に、シートの配置を最適化するアイディアも試したが、特異グラフのノイズが多すぎて実用的でないという結論に至った。そこで代替法として、ユーザの手作業の度合いを増やすことで、手間はある程度かかるがロバストに動作するシステムを目標とし、開発を続けている。現段階では試行錯誤の段階を一通り終えたところなので、最終年度はシステムの使い勝手を一定の水準まで改善し、その後ユーザテストで有効性を検証し、最終的に論文発表に繋げていきたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
六面体メッシュ生成というテーマ自体が当初の見込みよりも難しく、試行錯誤に時間がかかっている。
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Strategy for Future Research Activity |
試行錯誤の段階は一通り終えられたので、システムとしての完成度を高め、その後ユーザテストと論文執筆に取り組む。
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Causes of Carryover |
研究の過程で、購入を予定していた一部の計算機およびソフトウェアの導入が不要であることが判明し、また一部の学会参加を取りやめる必要が生じたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
必要に応じて物品を購入し学会等へ参加する。
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