2017 Fiscal Year Research-status Report
ユーザの意図を反映した高品質メッシュの作成方法に関する研究
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15K15999
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Research Institution | National Institute of Informatics |
Principal Investigator |
高山 健志 国立情報学研究所, 大学共同利用機関等の部局等, 特任助教 (80614370)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | メッシュ生成 / ユーザインタフェース / コンピュータグラフィクス / CAD / 有限要素法 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度から引き続き、六面体ボリュームメッシュ生成に関する研究を行った。六面体メッシュ生成に関する研究は近年著しく進展しているが、全ての要素が六面体であるようなものをゼロから作り出す方法として有力なものは、Octreeに基づく手法とPolyCubeに基づく手法に現状ではほぼ限定されており、本研究が目指す手動モデリングインタフェースによる方法には、一定のメリットと独自性があると考えている。前年度は、六面体メッシュの双対グラフを表す3Dのシートをユーザに直接モデリングさせるというアイディアを着想し、それを技術的に実現するための試行錯誤を行い、初期の結果を得ることができたので、平成29年度は研究の全体像を整理する意味も含めて、論文の執筆に取り組んだ。その際、特にCAD分野で数十年にわたって続けられてきた研究の流れを把握し、また最新の研究動向を把握するためのサーベイにも、多くの時間を費やした。 実装に関しては、前年度の試行錯誤の段階で開発していたシステムの設計を大幅に見直す必要が生じた。具体的には、3Dの描画やイベント処理に関する部分のライブラリとして、自分自身で使い慣れていないものを採用していたために、開発がスムーズに進まないという問題があったため、自身の過去の研究で使い慣れたライブラリを使ってシステムの基本的な部分を実装し直した。また、試行錯誤のために実装はしたものの、結果的に不要となった機能が多くあったので、効率や読みやすさの観点からコードをリファクタリングした。また、最終的に実用に耐えうるシステムを実現するために、ユーザインタフェースの細かい設計を練り直す必要も生じた。まだ実装作業の途中であるため、研究期間を一年間延長して、引き続き研究を遂行している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
六面体メッシュ生成というテーマ自体が当初の見込みよりも難しかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
論文投稿に向けて必要な部分に焦点を絞って実装と実験を行っていく。必要に応じて過去の共同研究者に協力を要請する。
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Causes of Carryover |
研究の過程で購入を予定していた、一部の計算機およびソフトウェアの導入が不要であることが判明し、また一部の学会参加を取りやめる必要が生じたため。
次年度は、必要に応じて物品を購入し学会へ参加する。
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