2017 Fiscal Year Annual Research Report
Synthesis of artificial genome consisting of only proteins used by early life
Project/Area Number |
15K16083
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
網蔵 和晃 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 助教 (60735918)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | リボソーム / 試験管内再構成 / 無細胞翻訳系 / 合成生物学 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、複数の遺伝子を組み合わせた人工生命システムの構成を行なう構成的アプローチから生命を構成する仕組みや原理の解明を試みる研究が行なわれている。また、累積された分子生物学的知見と技術の発達から、ゲノム操作および合成技術の発達が目覚しく、全ゲノムの合成も可能となった。本研究は、人工ゲノムに不可欠であるリボソーム関連遺伝子の追究から、それらの基盤技術の発展に貢献する研究である。 当該年度までに、無細胞翻訳系中において発現させた複数種類の遺伝子が協働することで所望の機能が発揮される系の開発を行なった。特に、リボソーム関連遺伝子に着目したが、それ以外の遺伝子を用いた系の開発も行った。リコンビナントタンパク質を用いたリボソームの試験管内再構成系は、前年度までに構築した系を改良し、よりリボソームの再構成活性が高い系を構築可能であることを示すことができた。また、リコンビナントなリボソーマルタンパク質およびリボソーム生合成因子以外にも、リボソーマルRNA修飾酵素群を精製した。これらの因子を複合的に用いて得られた予備的な実験データから、これまでよりも高効率且つ多様な条件下でリボソームを試験管内で再構成できる系の構築が可能であることが示唆された。また、リボソームの生合成過程における各因子の機能について新たな知見が示された。 これまでの成果の一部は、学会において発表され、査読付き国際論文誌に掲載された。さらに一部の成果については、査読付き国際論文誌に投稿中である。
|