2016 Fiscal Year Annual Research Report
Estimation of Railway Usage with Cellular Tower Information
Project/Area Number |
15K16095
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
金杉 洋 東京大学, 地球観測データ統融合連携研究機構, 特任研究員 (00526907)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 地下鉄 / 携帯電話基地局通信履歴 / セルID / 屋内位置推定 |
Outline of Annual Research Achievements |
携帯電話は屋内外を問わずに利用可能な領域を拡大しており,携帯電話利用時に記録される基地局通信履歴(CDR)を時間連続なデータとして分析することで,その位置情報(基地局位置)からおおよその人々の流動を推し量ることが期待されている.しかし空間分解能の低さから具体的な移動や利用した交通手段を推定することはそのままでは難しい.そこで、鉄道の利用とその利用区間を推定することを目的に,OpenStreetMapをはじめとした公開地図・GISデータを組み合わせることで、経路探索やマップマッチング等が可能な鉄道ネットワークデータを作成し,空間分解能の低いCDRデータから鉄道の利用とその駅区間の推定を行った.提案当時に対象地域としていたトルコ・イスタンブール地域の不安定な情勢から現地での実地調査を見送り,代替地として日本国内の地下鉄において適用可能な方式とした.日本国内では携帯電話事業者の保有するCDRデータの入手は困難であることから,利用者端末にインストールしたアプリから基地局ID(セルID)の切り替わりを検知することでCDRデータを代替している. 東京都内地下鉄路線(東京メトロ・都営地下鉄の297駅)を対象に別途整備した鉄道ネットワークデータの路線・駅と各携帯電話事業者のセルIDとの対応関係を現地調査によって整理しデータベース化すると共に,作成したデータベースを参照することで現在利用している地下鉄路線・駅区間を直接計測可能となった.地下鉄構内においては電波の受信状況が限定的となり,各路線・駅で異なるセルIDが観測され路線・駅の推定可能となった.複数駅にセルIDが重複して観測されることもあるが,直前の観測結果と移動方向から鉄道ネットワークデータを参照することで路線・駅区間推定が一定精度で可能となった.
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Research Products
(4 results)