2015 Fiscal Year Research-status Report
プロジェクト型授業支援のためのゲーミフィケーション理論の構築と実践適用
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15K16107
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
羽山 徹彩 金沢工業大学, 工学部, 准教授 (00432138)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | PBL型授業支援 / 協調学習支援 / 情報システム |
Outline of Annual Research Achievements |
クラス内でグループ編成されるプロジェクト型授業では,プロジェクト活動が不得手や意欲的でない学生も含まれる.本研究ではこのようなプロジェクト型授業に対し,プロジェクト活動が成功し易くなるためのプロジェクト型学習(PBL)用のゲーミフィケーション理論を開発し,実践適用することを目的とする. 平成27年度では,PBL活動基盤システムの構築とシステムの試行実験を行い,それに適用するゲーミフィケーションの設計を行った.PBL活動基盤システムでは授業カリキュラムで利用可能な,プロジェクト管理,コミュニケーション機能,ファイル共有機能を備えたWebアプリケーションを構築した.そして,それを実際のプロジェクト型授業で試用し,現状の問題を調査した. 対象とするプロジェクト型授業のクラスは基礎的な専門知識を学んだ工学系の大学生が1 回180 分の4週分(約1ヵ月)に渡って,創造的問題解決を要するものづくりに関するチーム活動を実施する.授業内容は具体的には,「テーマ選定,アイデア創出,アイデア実装,成果発表」のプロセスに対し,4~5人で構成されるチームで話し合いながら遂行していくことを行った.そして,その授業にシステムを導入することで,基本的なプロジェクト管理機能がどの程度,どのように機能していたかをシステム履歴をもとに確認した.その結果,アクセスするものの各機能の利用意義や使い方の理解が不足している点,およびグループにシステムへアクセスしない学生がいる点が確認された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
PBL活動基盤システムの構築とシステムの試行実験を行い,それに適用するゲーミフィケーションの設計を行った.基盤システムの運用により,今後の設計指針が確認できた点で,本研究はおおむね順調に進展している.
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Strategy for Future Research Activity |
これまで開発してきたプロトタイプシステムを導入し,調査した結果に基づきゲーミフィケーション機能の設計を行う.そして,それを取り入れたシステムを実装するとともに,実際のPBL授業のなかで運用しながらシステムの利用状況を観察するとともに,学習効果を確かめる.そのデータ分析により理論的な知見を得る.
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Causes of Carryover |
研究計画書では次年度に実施する予定のすべての機材を計上していたが,今年度は試行システムのみの機材を購入したため次年度使用額が生じた.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
評価実験に必要とする機材を被験者人数分用意するために使用する.
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