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2016 Fiscal Year Research-status Report

高指向性マルチ情報発信システムの開発

Research Project

Project/Area Number 15K16111
Research InstitutionChiba University

Principal Investigator

白木 厚司  千葉大学, 統合情報センター, 准教授 (10516462)

Project Period (FY) 2015-04-01 – 2018-03-31
Keywords指向性ディスプレイ / ボリュームディスプレイ / 人物追跡
Outline of Annual Research Achievements

本研究では,我々の提案した「複数の2次元情報を同一立体に記録する手法」を奥行きを表示できる「ボリュームディスプレイ」に適用することで,指向性の高い表示システムを開発することを目的として研究を行っている.
平成28年度の実績としては,映像を観測する人物の移動に合わせ,正面および側面以外からも映像を認識できるシステムを実現することを目的として研究を進めてきた.人物を追跡するためにMicrosoft社製のKinect v2を用い,特定の人物の位置情報を角度情報として取得することに成功している.なお,人物の移動に合わせて映像を表示し続けるためには,投影画像を高速に作成する必要があり,現在はGPUプログラミングによる計算の高速化を行っている.また,平成27年度の実績から,短時間でボリュームディスプレイを作製するためには糸配置の微調整に対する自動化が必要であることが新たな課題として出てきたため,Webカメラを用いた画像検出によりこの課題に取り組んだ.結果として,ランダムに配置した50本の糸に対し,画像検出を行うことで,糸の配置されている座標を求め,それぞれの糸にプロジェクタからの光線をあてることに成功した.さらに,更なる解像度の向上を目指し,シミュレーションベースでマルチプロジェクションによる投影を行った.これまでと制約を変更していないため糸の数の上限は400本であるが,プロジェクタ1台のときに345本しか配置できなかったのに対し,2台用いることで394本の糸を配置することができた.配置の条件を見直し,プロジェクタの数を増やすことで,更なる解像度の向上が見込める.
これまでの研究の成果では特定の人物の移動に合わせて映像を表示し続けるシステムは実現できていないが,人物の位置を角度として求めることには成功しており,投影画像を高速に作成することができれば目的とするシステムを実現できる.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

平成27年度の実績により「糸配置の半自動化」と「マルチプロジェクションによる解像度の向上」が新たに出てきた.平成28年度の実績において,Webカメラを用いた画像検出により「糸配置の半自動化」の機能を実現し,シミュレーションベースではあるが2台のプロジェクタを設置した場合に,配置できる糸の数を増やせることが確認できた.マルチプロジェクションによる解像度の向上において,糸配置の制約を変更していないため,配置できる糸の数の上限が400本であったが,広い空間に配置できるように制約を変更することで,更なる解像度の向上が見込める結果が得られた.また,Kinectを用いることで特定の人物を追跡し,人物の位置を角度情報として求めることに成功している.しかし,特定の人物の移動に合わせて映像を表示し続けるには投影画像を高速に作成する必要があり,現在,GPUプログラミングによる計算の高速化を行っているところである.
これらの結果から,平成28年度の研究計画に対し,おおむね順調に進展していると言える.

Strategy for Future Research Activity

今後の研究の推進方策として,人物のトラッキング機能を実現する.これまでの研究において特定の人物の位置を角度情報として求めることができており,トラッキング機能の実現には「映像」と「音声」の発信が必要となる.映像に関してはGPUプログラミングによる投影画像作成の高速化を行う.通信コストなども問題となる可能性はあるが,現時点では画像の作成が追い付いていないため,こちらから取り組む.また,音声に関してはステッピングモータなどを用いて任意の角度だけ回転する回転台を作製し,指向性スピーカーにより音声を発信することで実現する予定である.

Causes of Carryover

次年度使用額が生じた最も大きな理由は成果発表である.平成28年10月4日に投稿した論文の査読が長引き,年度内に結果が出なかったためである.結果的に不採択となったため支出は無くなったのだが,オープンアクセスのジャーナルで掲載にかかる費用は200,000円程度であった.

Expenditure Plan for Carryover Budget

予算の多くは成果発表にあてる予定である.不採択となった論文を見直し,再投稿することはもちろん,いくつかの国際学会,国内学会での発表を計画している.

  • Research Products

    (4 results)

All 2017 2016

All Journal Article (1 results) Presentation (3 results)

  • [Journal Article] 量子ドットで立体型ディスプレイ2016

    • Author(s)
      白木 厚司,平山 竜士,伊藤 智義
    • Journal Title

      画像ラボ

      Volume: 27 Pages: 46--50

  • [Presentation] 光散乱ボリュームディスプレイのプロジェクションマッピング自動化システムの開発2017

    • Author(s)
      池田正隆,白木厚司,中山弘敬,平山竜士,角江崇,下馬場朋禄,伊藤智義
    • Organizer
      情報処理学会第79回全国大会
    • Place of Presentation
      名古屋大学
    • Year and Date
      2017-03-16 – 2017-03-18
  • [Presentation] 指向性ボリュームディスプレイの高解像度化手法の提案2016

    • Author(s)
      池田正隆,白木厚司,中山弘敬,平山竜士,角江崇,下馬場朋禄,伊藤智義
    • Organizer
      第15回情報科学技術フォーラム (FIT2016)
    • Place of Presentation
      富山大学
    • Year and Date
      2016-09-07 – 2016-09-09
  • [Presentation] 天体学習のための立体的な教材開発2016

    • Author(s)
      関谷信吾,白木厚司,大島哲平,佐野麻里恵,中山弘敬,角江崇,下馬場朋禄,伊藤智義
    • Organizer
      第15回情報科学技術フォーラム (FIT2016)
    • Place of Presentation
      富山大学
    • Year and Date
      2016-09-07 – 2016-09-09

URL: 

Published: 2018-01-16  

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