2017 Fiscal Year Annual Research Report
Study on evaluation method of slipperiness on bathtub surface
Project/Area Number |
15K16180
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Research Institution | Nippon Institute of Technology |
Principal Investigator |
工藤 瑠美 日本工業大学, 工学部, 准教授 (50599131)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | すべり |
Outline of Annual Research Achievements |
浴層や浴室床など(以降“水廻り床”と記す)では、すべりによる転倒などの事故が多く発生しており、水廻り床のすべりの評価方法の確立が、建築物使用者の日常の安全性確保の観点から早急に解決すべき課題となっている。水廻り床は、素足で利用する機会が多く、かつ水などの液状物が表面に介在している場合が多いことから、研究代表者は液状物が介在している水廻り床を素足で利用する場合のすべりの測定,評価方法を提案している。しかし、測定されるすべりの性能値(人間が感じるすべりの程度と対応する数値)がわずかに変化しただけで評価が大きく変わる部分がある点で、再検討の余地が残されている。 本研究は、既報で提案された水廻り床でのすべりの測定方法の中で特に重要な素足のすべり片について再検討することを目的とする。研究方法は、様々なすべり片を試作し、既往の研究で検査試料として設定された試料床と液状介在物(水、石鹸水)の組み合わせでのすべり抵抗係数を携帯型床のすべり試験機を用いて測定する。測定されたすべり抵抗係数と、既往の研究で構成されたすべりに関する心理学的尺度との関係を検討し、両者が良い対応を示すものを新たなすべり片として設定する。様々な材料を組み合わせで、すべり片計26種を試作し、試料床と液状介在物(水、石鹸水)の組み合わせ32種の検査試料を対象に、すべり抵抗係数を測定した。26種のすべり片で得られたすべり抵抗係数は、既往のすべり抵抗係数と心理的尺度の関係よりよい対応を示す結果が得られなかった。しかし、凹凸を有するすべり片がすべりの心理的尺度の尺度差に対応して、すべり抵抗係数の分布が比較的大きい結果が得られることがわかった。
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