2017 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of a mehcanism of Diabete mellitus attributed to ectopic fat and its suppressive effect with food ingredients
Project/Area Number |
15K16204
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Research Institution | Yamanashi Gakuin University |
Principal Investigator |
針谷 夏代 山梨学院大学, 健康栄養学部, 准教授 (80732784)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | インスリン抵抗性 / 抗酸化食品成分 / 糖代謝 / 脂質代謝 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は栄養バランスの偏った食事摂取によるインスリン抵抗性の発症に骨格筋などに蓄積した異所性脂肪が関与し、水溶性食物繊維やベータカロテンなどの食事因子やエピゲノム因子の阻害剤の摂取によりインスリン抵抗性の発症抑制効果を検証することを目的としている。 水溶性食物繊維による食後高血糖の抑制と異所性脂肪細胞の肥大化との関連についての研究では、低メトキシルペクチン(0%、3%、7%、10%)を含む高でんぷん食を2型糖尿病自然発症OLETFラットに2ヶ月間与えた。ペクチン含量依存的に摂食量が抑制されたが、体重は3%群、7%群、10%群の順に減少量が大きかった。0%群は10%群と同程度であった。血清脂質および糞中脂質はペクチン含量が多いほど低下したことから、ペクチンが消化管内の脂質(飼料脂質・胆汁酸および有利コレステロール)を吸着し、糞便として排泄を促したためと考えられる。試験食開始時と試験終了時の空腹時血糖の差は3%群、7%群10%群の順に高く、0%群は10%群と同程度であった。これらより、2型糖尿病にペクチンを与えると用量依存的に脂質代謝を改善するものの、インスリン抵抗性の抑制効果はペクチンを3~7%含むとかえって悪化する可能性が示唆された。 抗酸化食品成分のベータカロテンによるインスリン抵抗性の抑制と異所性脂肪細胞の肥大化との関連についての研究では、脂質代謝異常モデルのスナネズミにベータカロテン(0%、0.001%、0.004%)を含む高脂肪食を摂取させた。インスイン抵抗性の発症を確認し屠殺を行った。ベータカロテンは空腹時血糖値、血清中性脂肪濃度を用量依存的に増加させた。いずれの群も脂肪肝を発症していたが、ベータカロテン含量が多いほど肝臓の繊維化が促進された。ベータカロテンの過剰摂取は高脂肪食による肥満およびインスリン抵抗性を悪化させる可能性が示唆された。
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Research Products
(1 results)