2017 Fiscal Year Annual Research Report
Regulation mechanism of glucose and lipid metabolism between brain and peripheral organs by neuropeptide GALP
Project/Area Number |
15K16217
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Research Institution | University of Human Arts and Sciences |
Principal Investigator |
平子 哲史 人間総合科学大学, 人間科学部, 講師 (90644261)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | GALP / 脂質代謝 / 糖代謝 |
Outline of Annual Research Achievements |
ガラニン様ペプチド(GALP)は、視床下部弓状核ニューロンで産生される摂食抑制作用を有する神経ペプチドである。我々は、GALPを脳室内に投与するとその直後に呼吸商が低下するが、16時間後には呼吸商が上昇することを見出した。これは、GALPは栄養素代謝に影響を与えていることを示唆する結果である。昨年度までに、GALP投与直後には脂質代謝が亢進する事を報告しているが、本年度の研究では投与16時間後の肝臓におけるGALPの糖・脂質代謝調節作用を調べた。実験動物として11週齢の雄性C57BL/6Jマウスを用い、生理食塩水あるいはGALPを脳室内に投与し16時間後に解剖した。血糖値および血中の脂質値を測定し、肝臓および骨格筋中の糖・脂質代謝関連遺伝子のmRNA発現レベルを測定した。体重に両群間で有意な差はなかったが、投与から解剖までの摂食量はGALP群で減少した。また、血糖値に有意な差はみられなかったが、血中中性脂肪値はGALP群で減少した。肝臓の糖新生に関連するG6Pase遺伝子発現はGALP群で減少した。一方で解糖系の酵素であるGKはGALP群で増加する傾向がみられた。脂質代謝に関連する遺伝子発現には有意な差がみられなかった。本研究から、GALP投与により肝臓での解糖系が亢進し、糖新生が抑制させることが示唆された。 先行研究よりGALP投与直後に脂質代謝が亢進することが報告されているが、GALP投与16時間後では脂質代謝ではなく糖代謝を亢進することが明らかとなった。つまり、GALPはエネルギー基質優先性を変化させ、脂質優位性のエネルギー代謝制御機構を担うことが示唆された。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Activation of AMPK-Regulated CRH Neurons in the PVH is Sufficient and Necessary to Induce Dietary Preference for Carbohydrate over Fat.2018
Author(s)
Okamoto S, Sato T, Tateyama M, Kageyama H, Maejima Y, Nakata M, Hirako S, Matsuo T, Kyaw S, Shiuchi T, Toda C, Sedbazar U, Saito K, Asgar NF, Zhang B, Yokota S, Kobayashi K, Foufelle F, Ferr P, Nakazato M, Masuzaki H, Shioda S, Yada T, Kahn BB, Minokoshi Y.
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Journal Title
Cell Rep.
Volume: 22
Pages: 706-721
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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