2015 Fiscal Year Research-status Report
日本人のポリフェノール含量データベースの構築とポリフェノール摂取状況の把握
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15K16229
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
田口 千恵 お茶の水女子大学, お茶大アカデミック・プロダクション, 寄附研究部門助教 (60444121)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ポリフェノール |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度には、ポリフェノール定量値の蓄積と、飲料からのポリフェノール摂取量の年次推移や季節差の検討を行った。 ポリフェノール定量値の蓄積では、日本食品標準成分表に掲載される食品を網羅することを目指し、主要なものから可能な限り測定することを目指し、初年度中に計112食材のポリフェノール含有量を測定した。推定可能な食材に関しては推定値を定めるために原材料からの計算などを行った。次年度以降も引き続き測定を継続して定量値を蓄積していく予定である。 飲料からのポリフェノール摂取量の検討では、1996-2013年の18年間(各年10,000人以上)を対象に行われた飲料摂取量調査からポリフェノール摂取量を推定し、その年次推移や年齢差、性差、季節差についての検討を行った。各年の飲料からのポリフェノール摂取量の平均値は18年間で増減は見られず、子どもは中年成人の1/7程度とポリフェノール摂取量は少なく、59歳までは年齢が上がるにつれて増加すること、性別では成人男性は成人女性よりも摂取量が多く、また、季節による差は大きくはないものの冬に多く夏に少ないことを報告した。このことより、日本人の飲料からのポリフェノール摂取量は、性差や季節差よりも年齢の影響を大きく受けており、時代の推移による増減は少なくとも1996年以降は見られないことが示唆された。 また、ポリフェノール摂取の実態把握として初年度以前より取り組んでいた高齢者のポリフェノール摂取量調査結果をまとめ、論文発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ポリフェノール定量値の蓄積では目標としていた食材数のポリフェノール含有量を測定した。 飲料からのポリフェノール摂取量の検討では、成果をまとめ、論文発表、学会発表をした。
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Strategy for Future Research Activity |
初年度に続き、ポリフェノール含有量を測定し、データを蓄積する。 ポリフェノール摂取量を推定するための調査方法を明らかにするため、日間変動の大きさを調査し、どのような方法で何日間の食事調査を行うのがポリフェノール摂取量推定には最適なのかを検討する。また、飲料のみならず食事全体から摂取するポリフェノール量に季節差が存在するかどうかを調査するため、同一の対象者に季節を変えて年に4回食事調査を行う。
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Causes of Carryover |
測定試薬を効率的に使用することができたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
残りは試薬購入に使用し、予定よりも多くの測定を行うこととしたい。
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Research Products
(4 results)