2015 Fiscal Year Research-status Report
信頼性の高いピアアセスメントを実現する階層ベイズ項目反応理論
Project/Area Number |
15K16256
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
宇都 雅輝 電気通信大学, その他の研究科, 助教 (10732571)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 項目反応理論 / パフォーマンス評価 / ピアアセスメント / 信頼性 / 階層ベイズ / レイティング / 評価者特性 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者は、これまで、ピアアセスメントにおける評価の信頼性を改善するために、評価者バイアスを取り除いて学習者の能力を推定できる項目反応モデルを提案してきた。平成27年度は、ピアアセスメントの信頼性をさらに改善するために、このモデルのパラメータ推定法として、階層ベイズモデルを用いたベイズ推定法を開発した。さらに、シミュレーション実験と被験者実験を行い、提案手法の性能を評価した。本実験から、提案手法を用いることで、実データ適用時のパラメータ推定精度を改善でき、結果として、ピアアセスメントにおける評価の信頼性を向上できることが示された。これまでの成果は、査読付き海外論文誌に採録が決定しており、査読付き国際会議(2件)と国内学会(2件)における研究発表も行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初計画では、平成27年度に1) 関連研究の調査、2) 提案手法の開発、3) 提案・既存手法の実装、4)シミュレーション実験の実施を予定していた。既にこれらの工程はすべて完了している。また、これまでの成果は、査読付き海外論文誌(1件)に採録が決定、査読付き国際会議(2件)と国内学会(2件)における研究発表も行っている。以上から、本研究課題は「当初計画以上に進展している」と評価できる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、提案手法の有効性や限界を明確にするために、幾つかの異なる条件を想定した実データ収集を行い、それらを用いて詳細な性能評価を行う。この評価を踏まえて、研究成果の論文誌への投稿、および学会での研究発表などを行う。
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