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2015 Fiscal Year Research-status Report

航海士の状況認識を考慮したレーダにおける船舶の自動捕捉に関する研究

Research Project

Project/Area Number 15K16304
Research InstitutionNational Maritime Research Institute

Principal Investigator

西崎 ちひろ  国立研究開発法人 海上技術安全研究所, その他部局等, 研究員 (70570993)

Project Period (FY) 2015-04-01 – 2018-03-31
Keywords海上安全 / 状況認識 / 見張り作業 / レーダ / 画像処理
Outline of Annual Research Achievements

本研究は,操船シミュレータ実験から得られる航海士の状況認識の特徴を、レーダにおける船舶画像の選択に反映することで、航海士が一般的に情報を必要とする船舶の画像から優先的に自動捕捉する方法を提案することを目的として実施している.平成27年度の主な実施事項は下記の2点である.
1. SAGATを用いた航海士の状況認識計測実験(プレ実験)結果及びアンケート調査結果を用いた,操船者の状況認識の特徴及び傾向の分析及び実験シナリオの作成
2. 実海域におけるレーダデータを用いた,自動捕捉の対象となる画像の絞込みアルゴリズムの修正
平成27年度交付申請時にはSAGATを用いた操船シミュレータ実験を実施する予定であったが,被験者数の限られる実験において確実に航海士の状況認識の特徴を計測するためには,事前に状況認識の大まかな傾向を把握した上で実験シナリオを作成する必要があると判断し,本研究費採択直前にプレ実験として実施した,SAGATによる航海士の状況認識計測実験及びアンケート調査の結果について分析を行った.分析の結果,原らが提案する衝突危険度評価式の重み係数を修正し,見合い関係別に「継続的な見張りが必要な船舶」の傾向を示すことができた.しかし,「継続的な見張りが必要な船舶」として一部断言が難しい船舶も存在したため,分析データの補強を目的としてSAGATを用いた操船シミュレータ実験のシナリオを作成した.
レーダの自動捕捉の対象となる画像の絞込みアルゴリズムの修正には,瀬戸内海において過去蓄積したレーダラスター画像とレーダ電波の反射強度データを用いた.電波反射強度のデータを使用することで多くの船舶以外の画像(雑音)を抑制できるが,処理時間が増加し,本研究で船舶が優先的に自動捕捉できた場合においても,それらの情報をリアルタイムに近い時間で提供することが,より難しくなることが明らかとなった.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

計画をしていたレーダの自動捕捉の対象となる画像の絞込みアルゴリズムの修正は順調に実施している.一方,航海士の状況認識の分析結果に基づく実験シナリオの作成が重要と判断し,本研究採択前に実施したSAGATによる航海士の状況認識計測及びアンケート調査結果の分析を今年度追加した.そのため,操船シミュレータ実験の実施時期を平成28年度前半に変更することとなった.操船シミュレータ実験の時期変更に伴い,「やや遅れ」の評価としたが,必要な実験シナリオ条件,実験後の分析手順,明らかにすべき事項は明確になっていることから,平成28年度中に計画の遅れを修正することが十分可能であると考える.

Strategy for Future Research Activity

作成した実験シナリオを用いて,平成28年度中にSAGATによる操船シミュレータ実験を行い,航海士の状況認識の特徴を再分析する.その結果を用いて,レーダ自動捕捉アルゴリズムの検討と実装を行う.
操船シミュレータ実験の実施時期を平成28年度前半に変更したことによる研究計画の遅れがあるため,レーダの自動捕捉アルゴリズム及びアルゴリズム実装方法の検討は,操船シミュレータ実験と平行して実施する.なお操船シミュレータ実験については,必要な実験シナリオ条件,実験後の分析手順,明らかにすべき事項は明確になっていることから,平成28年度中に計画の遅れを修正することが十分可能であると考える.

Causes of Carryover

航海士の状況認識の分析結果に基づく実験シナリオの作成が重要と判断し,本研究採択前に実施したSAGATによる航海士の状況認識計測及びアンケート調査結果の分析を平成27年度に追加した.そのため,操船シミュレータ実験の実施時期を平成28年度前半に変更することとなり,平成27年度支払請求分の大半を占める実験被験者費用を使用しなかった.

Expenditure Plan for Carryover Budget

平成28年度に繰り越される大半の費用については,研究計画の修正に基づき,操船シミュレータ実験の被験者雇用の費用として使用をする予定である.また,レーダの画像処理速度を向上させる目的で,自動捕捉アルゴリズムの構築段階において,画像処理ライブラリの購入を予定している.

  • Research Products

    (1 results)

All 2015

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Acknowledgement Compliant: 1 results)

  • [Journal Article] 操船者の見張り作業におけるエラーモードの検討2015

    • Author(s)
      西崎ちひろ,伊藤博子,竹本孝弘
    • Journal Title

      日本航海学会論文集

      Volume: 132 Pages: 105-113

    • DOI

      10.9749/jin.132.105

    • Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant

URL: 

Published: 2017-01-06  

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