2016 Fiscal Year Research-status Report
災害救助用臨時アドホックネットワークシステムの開発と構築
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15K16313
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
植村 渉 龍谷大学, 理工学部, 講師 (30434723)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | アドホックネットワーク / ライフライン防災 / 小型マイコン / ディジタル掲示板 |
Outline of Annual Research Achievements |
建物が倒壊する災害現場では携帯電話の基地局や無線LANのアクセスポイントといったインフラもダメージを受け、無線端末を持っていても連絡を取り合う手段として使えない。そのため、災害現場で基地局なしに簡単に構築できる臨時ネットワークシステムの開発が行われてきた。従来のシステムでは専用端末を用いるため災害対策基地にそれらを備蓄する必要があったが、申請者が開発したシステムは、一般的なノートパソコンを中のシステムに影響を与えずに臨時ネットワークシステム用の端末として使えるようにするものであり備蓄が容易になった。 本研究は、広く普及したスマートフォンやタブレットを簡単に接続できる災害救助用の臨時アドホックネットワークシステムを提供することを目的とするものである。 スマートフォンやタブレットを簡単に接続できる災害救助用の臨時アドホックネットワークシステムの構築のためには、1)情報共有アプリケーションの開発 2)ハードウエア面の接続端末の利便性向上 3)ソフトウエア面の接続端末の利便性向上が必要となる。 平成28年度は、小型マイコンを利用し、スマートフォンと連携するシステムを構築した。従来は各避難所において情報共有するために紙の掲示板を利用してきたが、量が多くなると必要な情報が埋もれてしまう問題があった。そこで、小型マイコンに掲示板投稿システムを構築し、各自が持っているスマートフォンなどからアクセスすることで手軽に情報のやりとりができるディジタル掲示板を開発した。また、避難所間のデータ共有のために、各自のスマートフォンを用いてデータを移動させる必要があるが、スマートフォンのセキュリティの関係で、特にiPhoneでは、データのダウンロード、アップロードができない。そこで、画像ファイルにデータを埋め込むことで、持ち運びができるようにした。 以上が平成28年度の研究実績の概要である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画書に挙げた平成28年度の項目をおおむね実施できているため、(2)Progressing Rather Smoothly を選択した。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画書通り進める予定である。平成28年4月14日に熊本県および大分県にて発生した大規模地震への調査ができていないため、それらを含めることができるようであれば行う。
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Causes of Carryover |
2017年度のRoboCup German Open とJapan Open の日程が2016年12月に決まり,Japan Open とGerman Open が同時期に開催することとなり,German Open での現地調査が必要となったため,その出張旅費のために2016年度の予算を2017年度へと繰り越した.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
2017年5月2日から9日までのRoboCup German Open の出張旅費に利用. 特に,現地での実地調査のために学生1人を同行する必要が生じたため,その交通費(約16万円)へ充当する.
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