2016 Fiscal Year Annual Research Report
Double-probe imaging for simultaneous detection of amyloid and tau using fluorine-19 MRI
Project/Area Number |
15K16321
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
柳沢 大治郎 滋賀医科大学, 神経難病研究センター, 准教授 (50581112)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | フッ素MRI / アルツハイマー病 / 画像解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度新規に合成した化合物について、アルツハイマー病脳切片および脳内にタウ病変が形成される遺伝子改変マウス(rTg4510マウス)脳切片を用いたタウ病変への結合性試験を実施した。いくつかの化合物がタウ病変への結合性を示したが、その中から、buta-1,3-diene誘導体のShiga-X34をプローブの基本骨格として選抜した。そして、このShiga-X34を基本骨格としてPEG鎖を介してトリフルオロメチル基を有するShiga-X35を合成した。Shiga-X35はShiga-X34と同様に、アルツハイマー病脳切片およびrTg4510マウス脳切片においてタウ病変への結合性を示した。そこで、Shiga-X35のタウ病変のフッ素MR画像化プローブとしての有用性を評価するために、Shiga-X35をrTg4510マウスおよび野生型マウスに投与し、経時的に頭部のMRIを測定した。rTg4510マウスでは主に大脳皮質や海馬など前脳領域でタウ病変の形成・蓄積が認められる。野生型マウスでは前脳領域にはフッ素MR信号は検出できなかったが、rTg4510マウスでは強いフッ素MR信号が検出された。前脳領域でのフッ素MR信号の強度を比較したところ、rTg4510マウスの方が野生型マウスよりも有意に高い信号強度を示した。MR測定終了後のマウス脳切片における蛍光観察の結果、タウの蓄積部位にプローブ由来の蛍光が認められたことから、投与した化合物が血液脳関門を通過して脳に達し、タウ病変に結合したことが示された。以上の結果をもとに、神経難病の画像診断薬として特許出願(特願2017-046350)するとともに、現在、論文を投稿中である。
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Research Products
(11 results)