2015 Fiscal Year Research-status Report
動的力学負荷による心血管病形成:「力」の生体光解析
Project/Area Number |
15K16325
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
瀬尾 欣也 自治医科大学, 医学部, 講師 (40747698)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 生体イメージング / 生体力解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
血行力学的負荷に対する心不全、動脈硬化症、血栓症の発症機序解明のため、動的な心血管組織における「力」及び細胞動態を生体で可視化する手法を開発した。 多光子励起・レゾナントスキャンによる高速イメージングに、検体の位置補正技術、呼吸コントロールを組み合わせ、これまでに困難であった拍動心の生体イメージングを可能にした。さらに、血管・血流の高速イメージングで取得したXYT画像に対して粒子画像流速測定法を適用し、生体の血管壁に加わるずり応力を定量化する手法を確立した。これらの画像取得・解析方法と病態モデル・遺伝子改変マウスを組み合わせ、心不全、動脈硬化症、血栓症に力学的負荷が如何に関与するか、検討を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の研究によって、生体の「動く」心臓・血管に加わる血行力学的負荷を評価することが可能になった。研究計画の柱となる実験手技が確立され、病気のメカニズム研究を進める土台ができたという点において、本研究はおおむね順調に進展していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予定通りに研究を進めていく。血行力学的負荷に対する心血管の間質・実質細胞の相互作用を可視化解析し、それらが心不全発症・動脈硬化進展・血栓形成に如何に寄与するかを明らかにする。最終的には、その研究成果を基盤として、力学的負荷応答そのものをターゲットにした治療法の樹立を目指す。
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Research Products
(10 results)