2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of All Elastic Type Micromachine Based on Euglenoid Movement
Project/Area Number |
15K16337
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
中林 正隆 宇都宮大学, 工学部, 助教 (50638799)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | バイオミメティクス / 流体内推進機構 / 流体力学 / バイオメカニクス |
Outline of Annual Research Achievements |
体内を遊泳する医用マイクロマシンの基礎機構の開発を目的としてEuglenaを規範とした流体内推進機構を開発した。本機構は表皮帯を規範とした微小コイルバネとワイヤからなる弾性伸縮機構を上下格子状に配置した環状の弾性フレームで構成され、Realtime OSで構築された制御計測系からワイヤ駆動で変形運動を実現する。基礎的な推進特性を下記に示す。 推進機構の変形挙動: 実現目的の動作は単純な屈曲運動とS字屈曲運動である。この運動の計測のため推進機構の外側部にマーカを取付け、挙動を高速度カメラで撮影、2次元動作解析を行った。屈曲運動を実現する伸縮機構の駆動パターンは「後端部(上下:1pair)」「中央部(上下:1pair)」「後端部・中央部(上下:2pair)」、運動周波数0.5Hz、収縮率振幅40 - 55%であった。S字屈曲運動を実現する駆動パターンは「後端部(上下:1pair)」「中央部(上下:1pair)」、運動周波数1.0Hz以下、収縮率振幅70%であった。また前端・後端の運動振幅は収縮率振幅の増加に伴い増大する傾向があり、高収縮周波数領域ではワイヤ駆動に対して伸縮機構が追従しきれない運動条件もあった。 推進力特性と流れ場:推進機構の推進力はロードセルによって計測し、運動1周期中の平均推進力をした。流れ場については推進機構の前後部から高輝度のスリット光を照射し、水槽内部のトレーサ粒子の挙動を撮影、PIV 解析ソフトで可視化した。作動流体が水の場合、最大平均推進力を示した駆動パターンは「後端部(上下:1pair)」、運動周波数0.5Hz、収縮率振幅60%のときであった。このとき機構後部は魚類のフィンに類似した揺動運動を行っており、他の条件より流速ベクトルは後方に傾きを示し流体を後方へと押出していた。高粘性流体中の場合は低収縮率振幅・運動周波数の方がより高い平均推進力を示した。
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Research Products
(3 results)