2017 Fiscal Year Annual Research Report
Robot catheter system actuated by IPMC actuator
Project/Area Number |
15K16342
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
堀内 哲也 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 研究員 (60738061)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | イオン導電性高分子アクチュエータ / カテーテル / 断面二次モーメント / トラック形状 / 低侵襲手術 |
Outline of Annual Research Achievements |
カテーテル手術は低侵襲手術として近年発達してきている。これは体の中に主に血管経由で細い管を通し、その管経由で手術器具や薬剤を運んで手術する手法である。特に高齢者に対して有効な手術であるが、患者の血管硬化・狭窄が進むに従って難易度が上がり、更に脳深部や末梢血管など、手術が困難な部位も多い。この問題に対し、先端に駆動力を持つロボットカテーテルを多くの研究者が提案している。イオン導電性高分子アクチュエータによるロボットカテーテルはその一つであるが、変位量が足りず、実用化されていない。 本研究ではこの問題に対し、システム面と性能面の両方で解決を試みた。まずカテーテルの現行技術ではガイディングにガイドワイヤという金属ワイヤを用いている。例えば屈曲カテーテルとストレートガイドワイヤを組み合わせれば、ロボットカテーテルでなくともワイヤの挿入だけで0~90度の屈曲範囲を持つ。この手法は高分子ロボットカテーテルでも有効な手法であるため、我々の研究でもワイヤ併用手法を踏襲するシステムを提案し、特許申請を行った。これにより、ロボットカテーテルの要求仕様は±1mm程度の微調整機能のみとなり、実用化に大きく近づける。次に性能面からは以下の検討を行った。カテーテルの変位が小さくなる根本的な理由は、カテーテルのチューブ形状が有する断面二次モーメントが一般的な平面アクチュエータに対して大きくなることが理由である。そこで我々はカテーテル断面を真円からトラック形状への形状変更を提案し、作成法を確立した。本トラック形状カテーテルは理論値では真円形状時の曲率変位から50倍に拡大させることが可能、実験では15倍まで達成した。今回のタイプのカテーテルに必要な変位は、血管径と同等の1mmであり、現在はおよそ目標性能の30%程度である。更に現在、操作インターフェースを完成させた。近日中に論文投稿の予定である。
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Research Products
(5 results)