2018 Fiscal Year Research-status Report
呼吸・循環障害を合併した高度肥満症への包括的リハビリテーションの有効性の確立
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15K16350
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高橋 珠緒 東北大学, 大学病院, 助手 (20529698)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 包括的リハビリテーション / 肥満合併症 / 運動療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、呼吸・循環障害を合併した高度肥満患者への包括的リハビリテーションの有効性を確立することである。呼吸・循環障害を合併した高度肥満患者に対し運動療法・食事療法・栄養指導・日常生活指導による包括的リハビリテーションを行い、治療前後で運動耐容能、QOL、心肺機能、体組成、筋力、糖脂質代謝、インスリン抵抗性、生命予後を規定するサロゲートマーカーや関連するパラメーターを比較することで、その有効性を解明する。特に呼吸・循環障害は運動耐容能低下の原因となり、運動療法を進めていくにあたり、モニターでのリスク管理や負荷強度の調整などへの特別な留意が必要となる。本年度前半は海外に滞在しており研究が進まなかったが、本年度後半には再び研究を再開した。本年度は3名の肥満患者に対して包括的な減量リハビリを行った。また、運動種目や運動量の違いにより、体重減量や他のパラメーターに対する効果の比較検討を開始した。本年度のリハビリテーション秋季学術集会にて、肥満に伴う合併症に対する包括的肥満リハビリテーションの効果について口演発表した。当科で包括的肥満リハビリテーションを施行した肥満症患者では、糖尿病、高血圧、脂質異常症、高尿酸血症、睡眠時無呼吸症候群の合併が多くみられた。体重減量と共に、耐糖能異常、脂質異常、高血圧、高尿酸血症など動脈硬化の危険因子が改善した。また、体重減量前後に睡眠時無呼吸モニター検査を施行した3名の肥満患者において、無呼吸低呼吸指数(Apnea Hypopnea Index)の改善を認めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度前半は海外に滞在しており、研究を進められなかった為。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、高度肥満患者に対する包括的肥満リハビリ前後のパラメーターを比較して包括的肥満リハビリの有効性を検討するとともに、運動種目や運動量の違いによる減量効果や合併症に対する影響について検討をすすめていく。
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Causes of Carryover |
本年度前半は海外に滞在しており、研究を進められなかった為に次年度使用額が生じた。次年度は論文の執筆や得られた結果の発表を行う予定である。
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Research Products
(3 results)