2017 Fiscal Year Research-status Report
血液腫瘍患者に対するQOL向上に主眼を置いたリハビリテーションプログラムの開発
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15K16355
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
石井 瞬 長崎大学, 病院(医学系), 技術職員 (20437859)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 血液腫瘍 / 身体活動量 / フィードバック / 認知行動療法 / 化学療法 / がん |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度に引き続き、入院して化学療法を実施している血液腫瘍患者に対して,毎日の身体活動量(一日平均歩数)の評価を行った。そして、週に1回運動機能(握力・膝伸展筋力・10m歩行速度)の評価を行い、身体活動量および運動機能の推移を紙面上にグラフ化し、対象者に配布してフィードバックを実施した。また、リハビリ介入および退院時に運動機能(握力・膝伸展筋力・10m歩行速度),身体精神症状(倦怠感、不安・抑うつ),運動セルフエフィカシー,QOL(EORTC QLQ c-30 )の評価を実施している。 上記の介入を行えた血液腫瘍患者33名のうち、化学療法後2週間以内にリハビリ介入し、リハビリ実施期間が2週間以上であった13名を介入群とした。そして、平成27年度にリハビリ介入を行い、評価結果に関しては口頭での説明しか実施していない血液腫瘍患者26名のうち、介入群と同条件の12名を対照群として、身体活動量(一日平均歩数,低強度身体活動時間,中高強度身体活動時間),運動機能(握力・膝伸展筋力・10m歩行速度),身体精神症状(倦怠感、不安・抑うつ),運動セルフエフィカシー,QOL(EORTC QLQ c-30)のリハビリ介入時から退院時までの変化量を比較した。 介入時の介入群と対照群の基本属性および評価結果には有意な差は認められなかった。解析の結果、介入群は対象群に対して、一日平均歩数および中高強度の身体活動量の変化量が有意に高値であった。一方、運動機能や身体精神症状,運動セルフエフィカシーおよびQOLの変化量においては2群間で有意な差は認められなかった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
上記の通り、条件設定等の問題で当初の予定より対象症例数は減少したものの、介入群と対照群との比較検討まで実施できている。しかし、その成果を学会および論文等で発表できていないため、進捗状況としては遅れていると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究で認められた結果を第23回日本緩和医療学会で発表する予定である。また、今年度中に英語論文を執筆し、雑誌に投稿する予定としている。
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Causes of Carryover |
本研究の成果発表を行えていないため、本研究で得られた結果を第23回日本緩和医療学会で発表する予定としている。その旅費および学会参加費に使用する予定である。また今年度中に英語論文を執筆し、雑誌に投稿する予定としている。その論文執筆および投稿費に使用する予定である。
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