2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of new approach for enhanced recovery of postoperative HRQOL in lung cancer patients who underwent lung resection
Project/Area Number |
15K16357
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
及川 真人 長崎大学, 病院(医学系), 技術職員 (80646109)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 肺癌術後 / 非監視型運動療法 / 健康関連QOL / 運動耐容能 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究の最終年度である本年度は、データ収集および解析を実施した。本研究は、肺癌術後患者の術後QOLの回復促進を目的に、活動量計を用いた非監視型運動療法の効果を検証した。最終的に22名の肺切除術後患者が研究に参加した(介入群10名;平均年齢70歳, 男性6名 vs. 対照群12名; 平均年齢72歳, 男性5名)。参加者は、手術前、退院時、術後1ヶ月(POM1)、3ヶ月(POM3)、6ヶ月(POM6)の時点で、EORTC QLQ-C30を指標に健康関連QOLの評価を行った。加えて、手術前と退院時、術後1ヶ月に身体運動機能の評価として握力と膝伸展筋力、6分間歩行距離の測定を行った。介入群には退院時に個別に運動指導を行ったうえで活動量計(オムロン社製カロリスキャン)を貸し出し、週1回、継続率維持を目的に電話連絡でfollow-upした。結果として、EORTC QLQ-C30における総合スコアは、いずれの時点においても介入群、対照群の間に有意な差を認めず(介入群 vs. 対照群; 術前 71 点 vs. 83点, 退院時 51 vs. 58点, POM1 65点 vs. 63点, POM3 72点 vs. 83点, POM6 75点 vs. 88点)、その他の下位尺度に関しても有意差を認めなかった。運動機能に関しては、握力や膝伸展筋力に差を認めなかったものの、6分間歩行距離においてPOM3の時点で差を認めた(介入群 vs. 対照群; 術前 515m vs. 508m, 退院時 493m vs. 479m, POM1 503m vs. 492m, POM3 613m vs. 524m)。肺癌術後患者における活動量計を用いた非監視型運動療法は、運動機能が反映される運動耐容能の回復を促進する可能性はあるものの、術後の健康関連QOL回復には寄与しない可能性が示唆される。
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Research Products
(1 results)