2017 Fiscal Year Annual Research Report
The influence of motor imagery ability on spinal excitability during motor imagery.
Project/Area Number |
15K16369
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
門馬 博 杏林大学, 保健学部, 学内講師 (60583680)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 運動イメージ |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度の健常者を対象とした検討に続き,脳卒中片麻痺患者7名を対象とした検討を行った.平均年齢は67歳,右片麻痺4名,左片麻痺3名であった.被検者の選定においては,ADL自立,且つコミュニケーションがFIM5以上であり,実験におけるボタン押しなどの操作が可能な者を対象とした. 前年度の健常者を対象とした検討と同様に,手の心的回転課題(角度8条件,左右2条件,提示面2条件,各3回ずつ)96試行に対する正答率,反応時間を計測.F波は正中神経に対する最大上刺激を用いて,短母指外転筋より安静時,運動イメージ想起時の2条件で導出した.結果,F波の計測値(F/M)は安静時(1.2%)に比較して運動イメージ想起時(1.7%)に有意に増加した.しかしながら,F波振幅の増大率と心的回転課題における回答時間・正答率との相関関係は認められなかった. 以上の結果より,運動イメージ想起による脊髄神経の興奮性の変化は運動イメージ能力ではなく,他の要因が影響していることが推測された. F波は姿勢保持をはじめとした筋収縮の影響を大きく受けると言われている.本研究においては安静背臥位にて計測し,測定筋,およびその他の筋収縮による影響に対し可能な限り配慮して検討したが,実験環境,運動イメージ課題による精神的緊張が影響した可能性は否めない.この点を明らかにするために計測中の心拍変動(LF/HF)など,自律神経活動をモニタリングすることも必要ではないかと考えられた.
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Research Products
(1 results)