2016 Fiscal Year Research-status Report
弾性力を利用した剛性調整型足関節装具と股関節装具による片麻痺患者の歩行再建
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15K16390
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| Research Institution | Tohoku University |
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Principal Investigator |
関口 雄介 東北大学, 大学病院, 理学療法士 (60535095)
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| Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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| Keywords | 脳卒中片麻痺 / 歩行 / 装具 / 運動力学的パラメーター / 協調性 / 関節の剛性 / 3次元動作解析装置 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は、3次元動作解析装置を用いて、ⅰ）50名の脳卒中片麻痺患者の歩行データから歩行中の立脚期における股関節と足関節の剛性を用いてクラスター分析を行った。ⅱ）10名の健常者を用いて剛性股関節装具を用いて、歩行への効果について検証した。ⅲ）剛性足関節装具を開発し、作成した。更に8名の健常者を用いて剛性足関節装具を用いて、歩行への測定を行った。Ⅳ）剛性股関節装具と足関節装具を装着下での8名の片麻痺患者における歩行の測定を行った。
脳卒中片麻痺患者の各関節の剛性については、4群に分類された。グループ1は足関節と股関節の剛性が双方ともに低い群、グループ2は立脚初期の足関節の剛性が高い群、グループ3は立脚中期の足関節の剛性が高い群、グループ4は股関節の剛性が高く足関節の剛性が低い群に分類された。このような結果は患者により弾性装具の適応を考慮する必要性があることを示唆している。
健常者における剛性股関節装具の歩行への効果については、股関節の力発揮ではなく股関節屈曲角度を増大させていた。一方で、負の膝の仕事量が増大していた。剛性股関節装具を患者に装着する場合、膝伸展筋力が不足している症例には不適合である可能性が示唆された。また、剛性足関節装具は、既存の可動式足関節装具に開発したカムーバネ継手を装着し作成された。作成した剛性足関節装具の健常者歩行への効果について測定を行い解析途中である。1名のみ解析を行い結果をみてみると、最大足関節底屈モーメントが剛性足関節装具を装着することにより、増大していた。今後、開発した剛性足関節装具が脳卒中片麻痺患者の蹴り出し時の補助となり得る可能性が示唆された。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
平成29年度に計画していた脳卒中片麻痺患者の剛性股関節装具と足関節装具を装着下での歩行の測定は概ね終了した。また、当初、計画になかった研究を行い、新たに50名の脳卒中片麻痺患者の足関節と股関節の剛性をクラスター解析により分類し、各片麻痺患者により足関節と股関節の剛性の特性が異なることが明らかとなった。
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| Strategy for Future Research Activity |
8名の脳卒中片麻痺患者における剛性股関節装具と足関節装具を装着下での歩行データの解析を進め、剛性股関節装具と足関節装具の効果について検証を進める。更に、患者の股関節と足関節の剛性の違いによる装具の効果の特性について調べ、装具の適応についても検討を行う。
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| Causes of Carryover |
必要な物品費の購入が不要となったため、次年度使用額が生じた。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
カムーバネ継手付き装具の改良の費用と学会出張時の旅費に使用していることを計画している。また、追加データが必要になった場合の被験者への謝礼金や研究に必要な書籍の購入に使用することも計画している。
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Research Products
(3 results)
