2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a new production method for breast epithese applying prosthodontics technology
Project/Area Number |
15K16391
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
貴田岡 亜希 東北大学, 大学病院, 医員 (40734265)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | エピテーゼ |
Outline of Annual Research Achievements |
乳がんにより乳房を喪失した患者の肉体的・精神的苦痛はQOLの低下に直結する。乳房エピテーゼの製作に非接触三次元デジタイザ、3Dプリンターを使用し、補綴歯科的技術を応用することにより、患者に直接触れることなく、製作過程における負担を軽減した、精巧なエピテーゼの製作を目的とする。材質に粘着性シリコーンを使用しエピテーゼの装着をより簡便に、接着剤による皮膚炎の発症を抑制する。 エピテーゼに使用する粘着シリコーンの研究開発を行う。耐水性・接着性を高めるため、カテコール系接着ポリマー含有粘着シリコーンを開発し、安全性の検討を行う。 マネキンを用いて以下に示すエピテーゼの製作方法について検討を行う。①形態計測(光学印象採得):非接触三次元デジタイザを用い三次元データを取得する。従来は、石膏等を用いて直接患部の印象採得を行っていたが、本装置の使用により患部に触れることなく自然な状態の乳房形態を短時間で正確に行うことが可能である。②完成乳房イメージ像の製作:取得した三次元データを、健常側乳房を反転させミラー像を作成し製作する。③模型・鋳型製作:完成乳房イメージ像の三次元データを3Dプリンターに出力し行う。④シリコーン内部カラーリング⑤樹脂填入・重合⑥試適・最終表面着色⑦完成・装着⑧形状・性状・製作過程等の検討:自然な乳房の形状を保ち、軽量化を図るために数種類の内部構造のエピテーゼを試作し検討する。左右対称性の評価には、申請者らが開発した正中矢状平面を基準平面とし健常側の点とその点を患側に反転することにより得られる理想点との距離を計測することにより評価する方法を応用し行う。粘着性シリコーンの製作過程において有害物質が生じ、使用材料について再検討を行っている。また、使用予定であった非接触三次元デジタイザでは乳房基部等のアンダーカットの精巧な撮影が困難であり撮影方法・機器について再検討を行っている。
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