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2015 Fiscal Year Research-status Report

糖尿病患者の靴による潰瘍予防のための歩行時足部外力計測システム

Research Project

Project/Area Number 15K16393
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

野口 博史  東京大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (50431797)

Project Period (FY) 2015-04-01 – 2017-03-31
Keywords歩行計測
Outline of Annual Research Achievements

糖尿病患者では,合併症の一つとして神経障害があり,足部の感覚が失われてくる問題がある.その状態で,足部に靴ずれや胼胝(いわゆるタコ)が生じると,痛みを感じ無いことから発見が遅れ,足潰瘍へと進展する可能性があることが知られている.靴ずれや胼胝を生じさせる原因の一つとして,足に合わない靴の問題あり,臨床的には潰瘍予防のために適切なサイズの靴の選択や靴紐をしめて靴内部での足の移動を抑えるように指導が行われているが,客観的な計測やメカニズムの解明は行われていない.これらが実現できることで客観的な事実に基づく靴についてのケアや新しい靴についての知見などを見出すことができると考えられる.
その実現のために,本年度では計測装置のプロトタイプとして,薄いインソール内部に圧力センサ・せん断力センサを各ひとつずつ埋め込んだ計測システムを構築した.システムでは,任意の靴に挿入可能なインソール型の圧力・せん断力計測システムを構築した.インソール型であるため,任意の靴に挿入可能であり,歩行中に足底圧・せん断力を計測可能である.また,システムを利用し,健常者において,統制した靴を用いて,インソール型センサの挿入による繰り返し計測の信頼性を確認した.加えて,ヒールの高い靴において,せん断力もしくは圧力が上昇することについて確認し,妥当性を確認する実験を行い確認した.また,靴の足へのフィット性についての客観的な指標の計測のために,ハンディ型の3次元スキャナによる,靴と足の3次元表面形状計測についても実現し,靴のフィッティングについての客観的指標構築のための計測環境を構築した.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初の予定通り,歩行時の圧力・せん断力計測のための準備は進められており,順調に進んでいる.計測のためのシステム開発についてもプロトタイプシステムが出来ている状況である.足底以外の部位については,空圧を利用したセンサを利用する予定であったが,靴内部での計測が困難であることがわかってきたため,シートタイプの圧力センサを用いて複数箇所で計測可能なように拡張するための準備を進めている状況である.また,靴の計測についても借用したハンディ型の3Dスキャナを利用し,足ならびに靴の計測を実現できている.これらのことから,概ね順調に進んでいると考えられる.
加えて,臨床看護師や看護研究者からのフィードバックを受けることが可能な状態になっており,その結果として,単に計測だけでなく,オンラインでの歩行時の圧・せん断力計測やその結果の患者へのフィードバックによる教育への利用や,3次元計測結果を用いた視覚的な靴の選択への教育への利用など本研究から発展した新しい展開も見え始めている.

Strategy for Future Research Activity

計測システムとしては,現在のプロトタイプを測定部位以外も計測可能なように拡張を進めることで,踵や足趾,足背などの他の靴ずれなどが生じやすい箇所についても計測できるように進める予定である.また,平行して,足部の3次元計測結果並びに靴の3次元計測結果から,靴と足趾までの距離など,靴のフィッティングに関係する客観的な数値を定量化する方法論の確立にも取り組む.その後,健常者で,サイズや種別や靴紐の状態等を変えた状態で計測し,その計測結果と,靴のフィッティングに関するパラメータとの関係を統計的に調べることで,靴のフィッティングが歩行時の足への力へどう影響をあたえるかを調べる予定である

Causes of Carryover

計測システムの回路関係の設計が遅れたのに伴い,発注が今年度中に間に合わなかったためである.

Expenditure Plan for Carryover Budget

現状設計中の新規プロトタイプシステムができ次第,そのセンサ・回路基板のために使用する予定である.

  • Research Products

    (3 results)

All 2015

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Acknowledgement Compliant: 1 results) Presentation (2 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)

  • [Journal Article] Reliability and validity of an on-site measurement and visualization system to measure plantar pressure and shear force in footwear for the education of diabetic patients2015

    • Author(s)
      Hiroshi Noguchi, Makoto Oe, Kimie Takehara, Taketoshi Mori, Hiromi Sanada
    • Journal Title

      Journal of Japanese Society of Wound, Ostomy, and Continence

      Volume: 19 Pages: 327-335

    • Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
  • [Presentation] System for Onsite Measurement and Visualization of Pressure and Shear Force at Forefoot inside Shoes during Walking2015

    • Author(s)
      Hiroshi Noguchi, Makoto Oe, Kimie Takehara, Ayumi Amemiya, Manabu Takano, Taketoshi Mori, Hiromi Sanada
    • Organizer
      the 12th International Conference on Ubiquitous Healthcare
    • Place of Presentation
      Kinki University(Osaka, Higashiosaka-shi)
    • Year and Date
      2015-12-01 – 2015-12-01
    • Int'l Joint Research
  • [Presentation] 糖尿用患者教育へ利用可能なインソール型圧力・せん断力計測システムの信頼性・妥当性検証2015

    • Author(s)
      野口博史, 大江真琴, 竹原君江, 森武俊, 真田弘美
    • Organizer
      第7回日本下肢救済・足病学会学術集会
    • Place of Presentation
      パシフィコ横浜会議センター(神奈川県,横浜市)
    • Year and Date
      2015-07-11 – 2015-07-11

URL: 

Published: 2017-01-06  

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