2015 Fiscal Year Research-status Report
サルコペニアの嚥下機能低下様式の解明-筋萎縮分子機構の解明-
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15K16396
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
田中 加緒里 (西窪加緒里) 愛媛大学, 医学系研究科, 助教 (60380242)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | サルコペニア |
Outline of Annual Research Achievements |
サルコペニアの嚥下機能低下様式の解明、特に筋萎縮分子機構の解明をテーマとした。サルコペニアは、加齢による狭義の原発性サルコペニアと、寝たきりなどの活動に関するもの、栄養不足に伴う飢餓状態で栄養に関するもの、手術や熱傷、感染症等の侵襲や慢性疾患等による悪液質などの疾患によるものなどの広義の二次性サルコペニアに分けられるが、今回は原発性サルコペニアとして、ラット成熟群およびラット加齢群を対象とした。筋萎縮機構の解明には、筋におけるタンパク質転写因子(Fox03、リン酸化Fox03、PFC-1α)の発現量の測定と定量評価を、ウェスタンブロット法を用いて行うこととした。嚥下運動には、喉頭挙上、咽頭収縮、食道入口部開大などの要因が必要であるため、評価を行う筋は、下咽頭収縮筋(甲状咽頭筋、輪状咽頭筋)、舌骨上筋群および四肢筋とした。サルコペニアは1989年にRosenbergにより提唱され、近年着目され、高齢化社会を迎えた現在、日本では見過ごすことのできない疾患概念である。サルコペニアと四肢筋等の研究は進んでいるが、サルコペニアと嚥下機能についてはまだ報告が少ない。その中で、平成27年度は、まず国内外におけるサルコペニアおよびサルコペニアの嚥下障害についての論文について検索を行った。しかし、平成27年度途中より、やむをえない休職が必要となり実験を行うことができず、平成28年度より再開することとした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
やむをえない休職のため、事業延長申請を行い、平成28年度より再開したため。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度中断されていたが、平成28年度から再開し、ウェスタンブロット法を用いてラット成熟群の筋におけるタンパク質転写因子(Fox03、リン酸化Fox03、PFC-1α)の発現量の測定と定量評価を行う。
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Causes of Carryover |
平成27年度は途中で休職し、事業延長申請を行ったのち平成28年度から再開となったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
顕微鏡用デジタルカメラシステムや画像解析セフトの購入
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