2017 Fiscal Year Annual Research Report
The relationship between visual functions and motion mechanism in related to walking and obstacle avoidance
Project/Area Number |
15K16413
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Research Institution | Tokuyama College of Technology |
Principal Investigator |
宇野 直士 徳山工業高等専門学校, 一般科目, 助教 (70713212)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 網膜色素変性症 / 視覚情報 / 触覚情報 / 足部位置感覚 / 障害物またぎ動作 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までの取組みにより、視覚障害が歩行および障害物回避動作に与える影響について明らかにすることができた。最終年度は情報提示方法の違いがロービジョン者の足部位置感覚と障害物またぎ動作に与える影響について検討した。 網膜色素変性症を原因疾患とする視覚障害者10名(障害者手帳2級所持者)を対象とした。被験者は障害物の情報(障害物高:4cmおよび15cm)を3種類の異なる方略(条件A:眼前で障害物を見る、条件B:足元から20cmの距離に位置する障害物を見る、条件C:アイマスクを着用し、眼前に位置する障害物を手部で触れる)から得た。その後、タスク1:障害物を3種類の方略でそれぞれ認識した後、その場で認識した高さを足部挙上高として再現(左右脚10回ずつ)する課題、タスク2:条件BおよびCの後、足元に位置する高さ4cmと15cmの障害物をまたぐ動作(各条件5回ずつ)行なった。そして、6台の高速度撮影機能付カメラを使用して各条件の下肢運動を記録した。解析により得られた3次元座標値をもとに、足部挙上高や変動係数、またぎ動作時のステップ幅、足部軌跡、努力係数(最高点-障害物高)÷障害物高)、下肢関節角度等を算出した。 タスク1において、条件Bは条件A、Cと比較して有意に高い足部挙上高および変動係数を示した(p <0.05)。また、タスク2では、障害物またぎ動作時の踏み込み足と引き込み足の最高点が、条件Cと比較して条件Bにおいて有意に高値を示した(p <0.05)。さらに条件Bの努力係数は有意に高値を示した(p <0.05)。 これらの結果より、情報獲得方略の違いが障害物またぎ動作中の足部軌跡に影響を与えることが示唆された。特に、手部から得られた障害物情報により、ロービジョン者の障害またぎ動作における足部軌跡がより安定することが示唆された。今後、触覚情報を利用した歩行動作支援にいて検討を重ねる。
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Research Products
(7 results)