2015 Fiscal Year Research-status Report
少数電極の脳波による聴覚刺激を用いたyes/no判別手法の開発
Project/Area Number |
15K16415
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Research Institution | National Rehabilitation Center for Persons with Disabilities |
Principal Investigator |
高野 弘二 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 研究所 脳機能系障害研究部, 研究員 (00510588)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ブレイン-マシン・インターフェイス / CLIS |
Outline of Annual Research Achievements |
脳からの信号を利用し、外部への働きかけや、コミュニケーションを行うブレイン-マシン・インターフェイス/ブレイン-コンピュータ・インターフェイス(BMI/BCI)の研究には刺激入力を使用するものや運動イメージを使用するのも等があり、BMIによる生活環境の制御やロボットハンドの操作など、病気や障害により困難を持つ人々への選択肢の提供を可能とする。応募者はこれまでに主に視覚刺激を用いるBMIによる生活環境制御装置について研究開発を行ってきた。本研究ではその経験をもとに脳波を利用し聴覚刺激を用いるBMIにより、質問への「はい/いいえ」を判別可能な手法を開発することを目的として研究を行った。 被験者は簡単な質問に対する「はい/いいえ」を25秒間思考することを課題として与えられ、その際の脳活動を測定した。測定にはg.USB ampを用いて全頭から8chのデータを取得した。サンプリングレートは512Hzとした。被験者は2名で1セッションでの質問の数は30とし、1名につき3セッションを3日に分けて実施した。 判別にはSupport Vector Machineを用い、特徴点としては脳波のpowerの実部、虚部、位相のそれぞれを用いた。解析の周波帯にはθ帯およびα帯(4-13Hz)を用いた。その結果、実部を用いた場合、55.56%、虚部を用いた場合56.67%、位相を用いた場合、68.33%の精度で判別を行うことができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
計画では28年度に行う予定であった脳波での実験を実施することができたが、実施人数が少数であること、精度が実用的とされる70%に達していないことから3とした。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の28年度計画の通りに脳波を計測対象とした実験を進める。今年度行なった課題について、一回の実施時間の短縮等を行い、被験者数を増やす。また筋萎縮性側索硬化症患者を対象とした実験を実施する。
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Causes of Carryover |
購入予定の物品において、より廉価なもので十分であったため差額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
少額であるため、今年度の機器購入等に使用する予定
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