2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a tactical ability training program for lower grade elementary school children
Project/Area Number |
15K16440
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Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
奥田 知靖 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (90531806)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ボールゲーム / 小学校低学年児童 / 幼児 / 戦術能力 / 状況判断能力 / バルシューレ / 子ども |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の最終年度は, 2つの課題を実施した.第1の課題は,学年の進行に伴う児童の状況判断能力の変化を検討することであった.対象は,1年生ら4年生(100名)とし,各チーム6名から7名であった.各チームに2つの箱型ゴールを設置し,ボールを持ったまま移動できないルールを設定した.そして各学年内で5分間のゲームを実施した.分析は,2次元DLT法による映像解析手法を用いて児童の移動軌跡の分析,および児童のゲーム中の意思決定とプレー遂行結果の視認的評価であった.その結果,1)児童のコート上の位置取りは1年生ではコート中央に密集するが,学年の進行に伴いゴール周辺への移動が増加すること,2)1プレーにおけるボール保持時間は1年生が最も長く,学年の進行に伴ってボールキープ時間が短いこと,3)パスの距離は1年生が最も短く,学年の進行に伴ってパスの距離が長いこと,4)パス速度は1年生が最も遅く,年の進行に伴ってパスの速度が速いこと,5)プレー中の状況判断は,学年進行に伴い誤った判断の割合が減少し,不プレーの割合も減少することが示唆された. 第2の課題は,未就学および小学校低学年児童におけるボールゲームの戦術能力の育成プログラムを検討することであった.対象は,3歳から7歳の児童(60名)であり,45分間のボールゲームプログラムを26回実施した.その映像からプログラムの難易度を検討し,各プログラムに適した年齢を位置づけた.実施したプログラムは,木村(2007)およびRoth et al.( 2011,2014)を用いた.その結果,本研究で開発したプログラムも含めボールゲーム能力育成につながる148個のプログラムに実施可能年齢を位置づけた.
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