2016 Fiscal Year Research-status Report
力発揮特性に応じた筋骨格シミュレーションモデルの構築
Project/Area Number |
15K16444
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
鈴木 雄太 大阪市立大学, 都市健康・スポーツ研究センター, 講師 (90747825)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | バイオメカニクス / シミュレーション / 最適化 / 筋骨格モデル / 跳躍動作 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,力発揮特性を考慮した筋骨格シミュレーションモデルを構築することを目的としている.そのために,筋力測定装置(バイオデックス)を用いて測定された関節の屈曲および伸展力(関節トルク)をもとに筋骨格モデルで用いる筋パラメータ(生理的横断面積,筋線維長など)を推定し,実験とシミュレーションで得られた跳躍動作(スクワットジャンプ)と比較することでパラメータの推定精度を検討する.これまでに,1)下肢関節の等尺性および等速性トルクの測定,2)スクワットジャンプ中の動作,地面反力および筋電図の測定,3)筋骨格シミュレーションモデルの構築が完了していた.したがって,平成28年度は測定した下肢関節の等尺性および等速性トルクをもとに,下肢の各筋のパラメータを推定し,得られた筋パラメータを用いて跳躍動作をシミュレートした.その結果,実験で得られた跳躍動作とシミュレーションで得られた跳躍動作における身体重心の最大到達高が同程度であり,筋パラメータ推定の妥当性が高いことが示唆された.しかし,跳躍動作中の個々の筋の張力発揮パターンに関する検討にまでは至っていない.次年度は,各筋の張力発揮パターンと実験で得られた筋電図との比較することにより,筋パラメータ推定の妥当性をさらに検討していく予定である. なお,これまでに得られた成果・知見については,第21回ヨーロッパスポーツ科学学会(オーストリア)において発表し,他の研究者からのコメント等をもらい,その後の研究の推進に役立てた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実施計画に沿って研究を遂行し,概ね計画通りに進展している.
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度には,まずシミュレーションで得られた跳躍動作における各筋の張力発揮パターンと実験で得られた筋電図を比較することで,筋パラメータ推定の妥当性をさらに検討していく.また,これまでに得られた研究成果を関連学会で発表するとともに,学術雑誌に論文を投稿することで広く公表する.
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