2017 Fiscal Year Research-status Report
目標が共有されていく過程についての研究―少年サッカーチームを題材として
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15K16457
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Research Institution | Iwaki Meisei University |
Principal Investigator |
名取 洋典 いわき明星大学, 教養学部, 准教授 (80708991)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 動機づけ / 目標 / 小学生 / 少年サッカー |
Outline of Annual Research Achievements |
具体的内容1:日本心理学会第81回大会および日本教育心理学会第59回総会にて、「友人関係への動機づけ」と「在籍意思」および「グループ活動への動機づけ」との関係についての発表を行った。 意義・重要性:チームの中で目標が共有されていく過程を明らかにするのが本研究の目的である。大学初年次教育に携わる中で、様々なグループワークを行うに連れて、学生が動機づけを低下させていく様子を目にしてきた。そこで「目標が明確にならないままに、過重なワークだけが課せられているからではないか」との素朴な仮説をもとに、大学初年次教育を対象として調査を実施した。一連の発表では、年間を通して、大学への在籍意思やグループ活動に対する動機づけが低下することが示された。自らが指導者としてかかわる活動の中で、目標の大切さを口では伝えているが、活動を通じては伝わっていなかったと考えられる。チームへの所属意識の低下を考える上で、重要な示唆を得た。 具体的内容2:少年サッカーチームの関係者からの予備的な聞き取り 意義・重要性:地元サッカー協会が行っている少年サッカーチームでの体力調査と合わせて、本研究の調査を行う可能性について、関係者から予備的な聞き取りを行った。円滑な調査の実施に向けて、調整を進めていく予定である 以上2点の内容により、分析の視点や調査項目作成に向けての準備を整えることができた。今後、円滑に研究を実施するために、対象チームとの関係作りを進め、調査を実施する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当初計画では、初年度を実施する予定であったが、社会的全体の環境的な変化(被災者の地元への帰還)と少年サッカー活動の年間スケジュールの変更(夏の全国大会が冬に以降、11人制から8人制へのルール変更)があり、調査を行うことが遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度7月より、調査を実施する予定である。指導現場で指導者に時間を割いてもらうのは困難な可能性がこれまでの情報収集で認識できたので、それに代わる方法(観察に代えての質問紙調査、指導者交流会に代わる結果のフィードバックの方法)を考えたい。
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Causes of Carryover |
調査実施が遅れているため、調査実施に係る旅費、調査協力者への謝金の支払いがなかったため、次年度使用額が生じた。実施時期は当初計画より遅れたが、計画通り調査を実施する。
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Research Products
(2 results)