2017 Fiscal Year Annual Research Report
The development of the training method concurrently increasing muscle size and maximal oxygen uptake
Project/Area Number |
15K16460
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
尾崎 隼朗 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 助教 (00748428)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | サイクリング / トレーニング / 最大酸素摂取量 / 骨格筋 |
Outline of Annual Research Achievements |
筋サイズと全身持久力は特に健康に関連の強い体力要素であり、これらを生涯に渡って高水準に保つことは加齢に伴う疾病リスクを遅延させるものと考えられる。従って、これらを維持・向上させる方法論を確立することは、スポーツ健康科学上の重要な研究課題である。1・2年目の研究のエビデンスに基づき、全身持久力の向上と筋肥大のための自転車運動のプロトコルを開発することが本年度の目的である。そこで、「やや強く」の主観的強度による1日30 分、週2回、6週間のサイクリングが一般成人男子の有酸素能力および下肢筋量に及ぼす影響を検討した。被験者は日頃規則的な身体活動を行っていない一般成人男子14名とし、彼らを6週間にわたってサイクリングを行うトレーニング群(n=7、39±10 歳)とトレーニングを行わないコントロール群とに分けた。両群とも6週間のトレーニング期間の前後に、筋厚の評価を超音波Bモード法により実施した。大腿長の50%の部位において、大腿部前面と後面の筋厚を測定した。さらにトレーニング群においてのみ、有酸素能力評価のための最大運動負荷テストを実施した。サイクリングは、クロスバイクあるいはロード用バイクを用いて、平坦路を基調とした公道上を走行することによって行った。その結果、トレーニング群ではサイクリングによって最大運動負荷テストの運動持続時間、最大酸素摂取量および最大換気量が有意に増加し、最大下負荷に対する血中乳酸濃度が有意に低下した。また、トレーニング群でのみ大腿部前面と後面を合計した筋厚値が有意に増加した。これらの事実から、「やや強く」の主観的強度による1日30 分、週 2日、6週間にわたるサイクリングは、一般成人男子の中枢循環能力および筋サイズを増加させることが示唆され、筋肥大と全身持久力の向上のための自転車運動プロトコルの開発に成功した。
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