2015 Fiscal Year Research-status Report
遺伝子多型を用いた競技サポートシステムの確立を目的としたアスリートコホート研究
Project/Area Number |
15K16467
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Research Institution | Nippon Sport Science University |
Principal Investigator |
菊池 直樹 日本体育大学, スポーツ・トレーニングセンター, 研究員 (10739478)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ACTN3 / MCT1 / 競技実績 / 遺伝子多型 |
Outline of Annual Research Achievements |
現在、大学アスリート約1200名(レスリング、体操、陸上など10種目)の唾液を採取し、その内、1100検体のDNAを抽出している。アスリートの競技実績については、オリンピックなどの国際大会出場者を含む国際レベルが約90名、全国大会出場レベルが約500名である。このうち7割は在学生であり追跡調査が可能である。対象者は、競技実績の調査や傷害調査を行なっており、今後候補遺伝子を選定し、関連性を明らかにしていく。また、対象者において250名を対象に体力測定として最大酸素摂取量、等速性膝伸展屈曲筋力、無酸素性パワー、等尺性筋力(握力、背筋力)、下肢パワー(垂直跳び、スクワットジャンプ)、柔軟性(長座体前屈)、筋持久力(上体起こし)の測定を行なっている。初年度は、ACTN3遺伝子R577X多型やMCT1遺伝子T1470A多型に着目し、研究成果について論文発表した(Kikuchi et al., Applied Physiology, Nutrition, and Metabolism, kikuchi et al. European Journal of Sports Science)。 主に陸上競技選手を対象として、ACTN3遺伝子R577X多型と競技実績や競技特性との関連性を検討した。その結果、パワースプリント系競技選手に頻度が高いとされているRR型は、短距離選手に多くその傾向は競技実績がInternationalレベル、Nationalレベル、Regionalレベルの順にRRがたの頻度が高かった。一方、持久系競技選手はXXがたの頻度が高いもしくは関連性が認められないとされてきたが、本研究では持久系競技選手においても競技実績が高いほどRR型の頻度が高い傾向が認められており。今後は、持久系選手に関する検討を進めていく必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
DNAの抽出、遺伝子多型の解析ともに順調に進んでいる。 学会発表及び論文発表も行った。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の推進方針については、研究計画通りに遂行する予定である。初年度の対象者のうち72名を対象としてトレーニング介入を行ない、トレーニング前後で筋力、筋肥大、有酸素能力、体脂肪率の測定を行ない、トレーニング適応に関連する候補遺伝子多型の探索を行なう予定である。
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Causes of Carryover |
計上予算内で該当年度の研究活動が遂行されたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
翌年度分の助成金と合わせて、測定などで生じる消耗品費として使用する予定である。
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Research Products
(7 results)