2017 Fiscal Year Research-status Report
サッカー熟練者の「コツ」に基づくポゼッション技能の評価と習熟度別指導法の開発
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15K16472
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Research Institution | Biwako Seikei Sport College |
Principal Investigator |
山田 庸 びわこ成蹊スポーツ大学, スポーツ学部, 准教授 (70711753)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ボールポゼッション技能 / 希少性 / 難易度 / 指導プログラム |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までに行った自己評価によるボールポゼッション評価の信頼性を高めるために,他者評価によるボールポゼッション技能評価を行い検証した.24名の大学サッカー選手を対象に,4vs2のボールポゼッショントレーニングを実施させ,自己評価尺度によって判別力の高い技能について,その希少性,難易度,実際の判別力から技能評価項目の精査を行った.その結果,パス選択技能では「遠い足にパスする」が最も判別力が高かった.また,駆け引き技能では「フックパスで戻す」が最も高い判別力を示した.また,難易度が高く稀にしか発揮しない希少な技能がいくつか見られたが,難しい技能であっても成功率は維持されていた. 技能評価の中で,データ入力システムCODAを活用しiPadをもちいた技能評価入力方法を実践した.タブレット入力により技能評価の即時性と汎用性が高まった. 本研究成果を,国際学会ECSS(Europian Congress of Sports Science)2017にて,「RARITY AND DIFFICULTY OF BALL POSSESSION SKILL IN SOCCER」というタイトルで口頭発表を行った.発表質疑の中で信頼性の検証が課題として示された.発表は好意的に受け入れられ,数件の問い合わせがあった. 技能評価項目に対応したポゼッション指導プログラムを作成し,仮実験を行い,次年度の実施に向けて調整を行った.技能評価下位領域を「オフザボール」,「止める」,「パスの質」,「判断と選択」の4下位技能領域とし,各領域を主に強化する指導方法を選定した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ボールポゼッション技能の評価項目と入力に課題があり,評価を行う時間が膨大なものとなった.そのため,項目数の精査と入力システムの構築に時間をかけている.項目数を減らし評価を簡便にすることにより解決できる.また,指導プログラムの実践対象を絞ることで,検証に対する時間を集約することができる.
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Strategy for Future Research Activity |
ボールポゼッション技能の評価項目を12項目まで絞り実施する.評価尺度を3件法とし合算することで簡便で妥当な評価方法とする. 評価項目の集約,信頼性妥当性の検証を行い,8月の日本体育学会にてポスター発表する. 指導プログラムを大学サッカー選手に対して7月に実施し,その縦断的な効果を検証する. 研究成果「大学サッカー選手におけるボールポゼッション技能の縦断的評価」を12月の日本フットボール学会または3月の日本コーチング学会にて発表する. 指導プログラムをまとめ,「大学サッカー選手におけるボールポゼッション技能の指導方法と評価」とのタイトルでびわこ成蹊スポーツ大学研究紀要に投稿する.
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Causes of Carryover |
指導プログラムの実施が遅れたために,出張にかかわる旅費が執行されなかった.次年度については,動画からの評価のための機材追加購入,動画処理補助,入力補助の人数を増やし実行速度を速めること,国内学会発表を2回に増やし実施することを計画している.
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Research Products
(1 results)