2017 Fiscal Year Annual Research Report
Assessment of muscle condition based on muscle stiffness measured by ultrasound elastography
Project/Area Number |
15K16500
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Research Institution | National Agency for the Advancement of Sports and Health |
Principal Investigator |
千野 謙太郎 独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター, スポーツ科学部, 契約研究員 (30443245)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 超音波エラストグラフィ / 筋硬度 / コンディショニング / スポーツ傷害 |
Outline of Annual Research Achievements |
下肢に見られるスポーツ傷害であるランニング障害は、ランニングの継続によって繰り返しの負荷が運動器にかかり、疲労が蓄積されることによって引き起こされると考えられている。また、ランニング障害の一つである足底腱膜炎は、着地時の衝撃と牽引が足底腱膜に繰り返し課されることによって引き起こされると考えられている。足底腱膜の弾性を非侵襲的に生体計測する方法として、超音波エラストグラフィ(シアウェーブエラストグラフィ)が挙げられる。シアウェーブエラストグラフィはフォーカスされた超音波ビームによって組織内部にシアウェーブ(剪断波)を発生させ、その伝播速度に基づいて組織の弾性(剪断弾性率)を計測するものである。平成29年度は超音波エラストグラフィを用いて足底腱膜の弾性の計測を試みるフィジビリティスタディを実施した。4~15MHzリニアプローブと筋骨格系用の初期設定の組み合わせを用いて踵骨付着部周辺の足底腱膜を計測を試みたが、組織弾性の分布を示すカラーマップを取得することができなかった。そこで、2~10MHzリニアプローブと組織全般用の初期設定の組み合わせで同様の計測を実施したところ、足底腱膜は極めて低い弾性を示した。一方、2~10MHzリニアプローブと筋骨格系用の初期設定の組み合わせで計測を実施すると、足底腱膜は極めて高い弾性を示した。これらの結果から、超音波エラストグラフィを用いて足底腱膜の弾性を計測する際には、適切なプローブと初期設定を選択することが重要であることが明らかになった。
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Research Products
(4 results)