2016 Fiscal Year Research-status Report
女性の身体不満を誘発する要因についての包括的検証:日本・マレーシアの比較調査から
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15K16507
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Research Institution | Kagawa Nutrition University |
Principal Investigator |
香川 雅春 女子栄養大学, 付置研究所, 准教授 (80581008)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ボディ・イメージ / 若年女性 / 国際比較 / やせ願望 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は平成27年度に実施した中国系マレーシア人女性と日本人女性に対する調査結果の取りまとめや発表を行うとともに、日本の若年成人女性を対象として詳細な身体計測や体組成測定、栄養摂取状況や身体活動レベル、そして性格診断など包括的にこの集団における身体不満を引き起こす要因を検証することを予定していた。
マレーシアと日本の若年成人女性に対する調査結果については、8月にマレーシアを訪問した際に共同研究として本研究を支援して頂けている研究グループとミーティングを行った。現在は国際学会での発表に向けた準備と、欧文学術誌への投稿に向けて準備を進めている。
一方で日本人女性を対象とした包括的な調査については、研究代表者の所属機関内での業務負担が増加したことから、研究の実施に向けた準備が滞った。しかし、所属する研究機関における倫理審査委員会から調査実施に向けて承認を得るとともに、当初予定していた対象者の年齢層を20-30歳から18-30歳に変更する承認を得た。その後調査に用いる食物摂取頻度調査や性格診断に用いる調査票を選定して購入手続きを行った。しかし、広く用いられている栄養価計算ソフトのバージョンアップの時期に重なり、新しいバージョンで解析が可能となる栄養素の詳細について情報収集を行うとともに、予定していた食物摂取頻度調査票から変更する必要があるかについて検討を行ったことで、調査票の準備に遅れが生じた。併せて体組成測定に関しても、使用を予定していた単周波生体電気インピーダンス法(SFBIA)よりも精度の高い多周波生体電気インピーダンス法(MFBIA)を用いた測定機器が購入可能となることが判明したため、当該測定機器に関する情報の収集を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
平成28年度は本研究の主たる調査である日本人若年女性に対して包括的な調査を実施を予定していたが、研究代表者の所属機関内での業務負担が増加したことで調査準備が滞った。また、調査には特定の食物摂取頻度調査票を使用することを予定していたが、国内の調査で広く使用されている調査票および栄養価計算ソフトのバージョンアップが年度の後半にされることが判明したため、予定していた調査票と比べて得られる栄養素の項目数などを検討した結果、調査の開始時期に影響した。また本調査の特色の一つである詳細な体組成測定のための体組成計について、使用を予定していた単周波生体電気インピーダンス法(SFBIA)よりも高い精度で体組成値を推定可能とされる多周波生体電気インピーダンス(MFBIA)が比較的安価で販売されることが年度後半に判明した。そのためこれらの機種の詳細について検討を行ったことも調査の開始時期が遅れた要因となった。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度前半に前年度に検討した食物摂取頻度調査票と多周波生体電気インピーダンス(MFBIA)による体組成計の購入を行い、また腹部脂肪の計測に必要となる簡易ベッドを購入を行う予定である。そして質問票の印刷作業や被験者の公募を行い、研究代表者の所属機関における担当業務量が減る平成29年度後半からデータ収集を行うことを予定している。
データ収集およびデータ入力を並行して実施することを想定しているが、目標としている被験者数のデータの収集のみで平成29年度を費やす可能性が高いため、研究期間の延長申請も含め検討する。
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Causes of Carryover |
予定していた調査の実施が平成29年度にずれ込んだため、謝金等の支払いが生じなかった。また、食物摂取頻度調査票など使用する調査票の一部や体組成計の購入が遅れたため、平成28年度予算での支出が少なくなった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成29年度に予定していた調査を実施するため、謝金や人件費等でこれらを使用することを予定している。また学会発表や論文発表の準備を進めているため、これらに掛かる渡航費や投稿経費としても使用することを予定している。
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[Presentation] Factors associated with disordered eating among Malaysian female university students: Comparison among ethnicities2017
Author(s)
Gan, WY, Chin, YS, Appukutty, M, Wong, JE, Poh, BK, Zalilah, MS, Mohd Nasir, MTand Kagawa, M
Organizer
The Southeast Asia Public Health Nutrition Conference
Place of Presentation
クアラルンプール、マレーシア
Year and Date
2017-05-14 – 2017-05-17
Int'l Joint Research